【オリックス不動産】東京ドーム4個分の延床面積を誇るマルチテナント型 「厚木Ⅲロジスティクスセンター」完成
危険物倉庫併設など多様なニーズに応え契約率100%で稼働開始
オリックス不動産株式会社(本社:東京都港区、社長:深谷 敏成)は、このたび、当社最大の延床面積181,613.22㎡(約54,938坪)を有するマルチテナント型物流施設「厚木Ⅲロジスティクスセンター(神奈川県愛甲郡)」が完成しましたのでお知らせします。なお、本物件は竣工時点で5社と賃貸借契約を締結しており、契約率100%で稼働を開始します。
本物件は、圏央道「相模原愛川インターチェンジ(IC)」から約3.8kmの神奈川県内陸工業団地内に位置します。首都圏への配送だけでなく、圏央道を利用した北関東への配送や、東名高速自動車道・中央高速自動車道の利用による西日本への広域配送が可能です。
建物は、地上6階建ての免震構造です。各階に直接アクセスが可能なダブルランプウェイを採用し、すべての階に55台が同時接車できるトラックバース※1を備えます。最大26,022.83㎡のワンフロア利用が可能で、効率的な物流オペレーションを実現します。
また、テナント企業の多様なニーズに応えるため、敷地内に「危険物倉庫」を併設しました。化粧品やアルコール類など、一般倉庫では保管できない消防法上の指定数量以上の危険物を保管することができます。
屋上には太陽光発電設備を設置し、再生可能エネルギー由来の電力を施設全体に供給するほか、年間の一次エネルギー消費を実質的にゼロとする『ZEB』認証を取得するなど、テナント企業の環境配慮へのニーズにも応えます。
当社は2002年に物流開発事業に参入し、東名阪を中心に50物件の物流施設の投資開発実績を有します。今後も進化するサプライチェーン戦略や、環境に配慮した物流施設の開発を推進してまいります。
※1 トラックと施設の間で荷物の積み降ろしをするためにトラックを接車するスペース。
1. 「厚木Ⅲロジスティクスセンター」の特長
①首都圏だけでなく西日本への広域配送拠点として優れた立地
「厚木Ⅲロジスティクスセンター」は、圏央道「相模原愛川IC」から約3.8kmの神奈川県内陸工業団地内に位置します。首都圏への配送だけでなく、圏央道を利用して北関東への配送や、東名高速自動車道・中央高速自動車道の利用により、西日本への広域配送が可能です。また、2027年度には新東名高速道路の全線開通が予定されており、さらなる交通利便性の向上が期待されています。
②効率的な物流オペレーションを可能にするダブルランプウェイを採用
本物件は、地上6階建て、各階に直接アクセスが可能なダブルランプウェイを採用しています。各階に55台が同時接車できるトラックバースを備えることで、平屋倉庫と同様の使い方ができ、効率的な物流オペレーションを実現します。荷待ち・荷役※2時間の短縮により、「2024年問題」で課題とされるトラックドライバーの時間外労働の削減が期待できます。各階の梁下有効高は約5.5m確保しました。
※2 物流の過程で発生するモノの積み込み・荷卸し・出入庫など。
③敷地内に「危険物倉庫」を設置
敷地内に、一般倉庫では保管することができない消防法上の指定数量以上の危険物を保管することが可能な「危険物倉庫」を設置しました。一般倉庫と同一敷地内に「危険物倉庫」を設置することで、入居テナント企業の製品配送の効率化に貢献します。
④働きやすく快適な職場環境を提供
6階共用部には、昼食や休憩などに利用できる約240席の「カフェラウンジ」を設置し、また一部の倉庫区画には空調を実装するなど、働きやすい環境を備えます。「カフェラウンジ」には無人コンビニを設置。敷地内には、生物多様性の保全と地域共生の観点から、既存緑地を保存しながら季節感のある「四季の庭」を設けました。「四季の庭」にはテラス席を用意し、昼食や休憩の際にリラックスした時間が過ごせる空間を提供します。
⑤大切な従業員・荷物を守る免震構造
本物件は、地震の揺れを大きくゆっくりと吸収する高性能な鉄の免震装置「球面すべり支承」を採用しています。一般的に普及している積層ゴムを利用した免震装置は、積層ゴムにかかる荷重の大きさの違いや、経年変化などによりねじれが発生します。「球面すべり支承」は、地震発生時のねじれによる荷崩れのリスクを低減させ、大切な従業員と荷物を守ります。
⑥環境配慮型物流施設として、『ZEB』※3認証を取得
オリックス不動産は、環境に配慮した物流施設の開発に取り組んでいます。本施設では、屋根に第三者所有モデル(PPAモデル)※4で、2,309.45kWの太陽光発電システムを設置し、発電した電力は施設内で利用することが可能です。夜間や天候の影響により発電量が不足する場合でも、非化石証書付き(トラッキング付き)の電力を調達することで、入居テナント企業は使用電力の100%を再生可能エネルギー由来の電力として利用できます。
こうした創エネルギーの取り組みやLED照明の採用などにより、本物件はZEB区分最高ランクの『ZEB』としてBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)評価書を取得しています。また、CASBEE※5(新築)Aランクを取得したほか、施設駐車場に電気自動車(EV)充電スタンド24基を設置するなど、積極的に環境配慮に取り組んでいます。
※3 年間の一次エネルギー消費量が実質的にゼロまたはマイナスになる建築物のこと。一次エネルギー消費量が基準一次エネルギー消費量と比べ50%以上の削減、かつ、再生可能エネルギーの創エネルギー分を含めて100%以上削減された建築物。
※4 第三者が電力需要家の敷地や屋根などを借り受けて太陽光発電システムを設置し、発電した電力を需要家に供給する事業モデル。
※5 省エネや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境面の配慮や、室内の快適性や景観への配慮など、建築物の品質を総合的に評価するシステム。
⑦オリックスグループ一体で脱炭素を推進
オリックス株式会社は1995年から環境エネルギー事業に取り組み、国内で約940MWの再生可能エネルギー発電事業を展開しています※6。そのノウハウを生かし、オリックス不動産が開発する本施設の屋根に太陽光発電システムを設置します。本施設で発電した電力は施設内で自家消費するほか、施設内消費量を超える余剰電力については、FIP制度※7を用いて電力会社に売電します。また、この余剰電力の環境価値については、オリックス不動産が保有・管理するオフィスや運営施設などに販売します。これらの取り組みによりグループ一体で脱炭素に貢献します。
※6 2024年3月末時点。
※7 Feed-in Premiumの略称。再エネ発電事業者が卸電力市場などで売電する際に、市場価格に対して一定のプレミアム(補助額)が上乗せされる制度。
2. 「厚木Ⅲロジスティクスセンター」施設概要
名称:厚木Ⅲロジスティクスセンター
所在地:神奈川県愛甲郡愛川町中津字桜台4025番1他(神奈川県内陸工業団地内)
交通手段:首都圏中央連絡自動車道「相模原愛川IC」から約3.8km
首都圏中央連絡自動車道「圏央厚木IC」から約5.3km
JR相模線「原当麻駅」から約4.3km
敷地面積:75,544.56㎡(約22,852.22坪)
延床面積:181,613.22㎡(約54,938坪)
規模・構造:地上6階建て、RCS造、免震構造
駐車場台数:普通車493台、大型トラック待機場55台
その他:トラックバース各55台、床荷重1.5t/㎡、梁下有効高:5.5m以上、全館LED完備、非常用発電機完備、空調実装(3~5階)、太陽光発電設備実装、電気自動車(EV)充電スタンド24基設置、危険物倉庫設置
設計:鹿島建設株式会社
施工:鹿島建設株式会社
着工:2022年8月1日
竣工:2024年4月30日
【位置図】