石狩湾新港洋上風力発電事業 風車設置工事及び風車各基の試運転が完了 年内完工に向け総合試運転を開始
風車本体以外の多くの部品を日本国内で調達し、ALL JAPANで挑戦した本事業は、政府目標の2040年国内調達比率60%を既に達成し、国内サプライチェーン構築の礎となるプロジェクトとなりました。また、工事期間中には1000人を超える関係者や地元小中高生の見学会を実施し、安全安心な工事の実施と並行して「エネルギー問題に対する理解促進」「地域にある再生可能エネルギー施設の意義」「純国産エネルギーの価値」といったエネルギーの受容性向上に資する取り組みも行いました。今後も、このような活動を継続できるよう既に関係自治体との協議も進んでいます。
本事業の推進において、石狩市、小樽市、石狩湾新港管理組合、石狩湾漁業協同組合および地元関係者の皆様の多大なご協力をいただきましたこと、感謝申し上げます。今後も安心安全な事業運営に十分配慮しながら年内の完工に向けて各種作業を進めてまいります。
GPIは、今後も再生可能エネルギーの普及拡大を通じ、地域の文化的価値を守り、地域の資産や強みとなるようなエネルギーづくりを加速してまいります。
■プロジェクト概要
事業会社名 合同会社グリーンパワー石狩
会社所在地 東京都港区赤坂一丁目11番44号赤坂インターシティ
発電設備設置地 北海道石狩湾新港 港湾区域の一部
設備容量 8,000kW×14 基 112,000 kW(接続容量99,990kW)
世帯数換算 約83,000世帯
CO2削減量 約202,000 t-CO2/年
売電先 北海道電力ネットワーク株式会社
完工予定 2023年12月末
売電期間 20年間
■事業経緯
2007年: 日本における洋上風力の実施性検討を開始(当時の法体系上、事業実施の可能性があるのは唯一港湾法で規定されるところの港湾区域内との結論に至る)
2008年: 全国の重要港湾の調査開始
2009年: 好風況と将来の拡張性の観点から石狩湾新港を特定
2011年: 日本初となる民間企業による防波堤上への風況観測機設置を実現
各種開発行為を本格的に開始
2012年: 国交省港湾局が港湾区域内への洋上風車導入に関するマニュアルを公表
2013年: マニュアルの公表を受け、石狩湾新港管理組合が港湾計画を変更し、洋上風力を設置する為のエリアを港湾区域内に設定
2015年: 公募により当社が事業実施候補者として正式に選定を受ける
2018年: 系統連系契約の成立
2019年: 事業計画認定の取得(FIT単価36円/kWh確定)
北海道電力株式会社と石狩湾における洋上風力発電事業などに関する連携協定書を締結
2020年: 陸上部分から先行工事に着手
2022年: 本格的な洋上風車ならびにジャケット基礎構造に対する認証を取得。洋上での杭工事を完了
2023年: 9月10日に全14基の風車設置工事を終え、2023年12月末に完工予定