元禄創業の「佐嘉(さが)酒造」 酒蔵刷新で地域活性化へ
対象となるのは11,209m2(3,390坪)の敷地に建つ木造4棟・鉄骨造3棟で延床面積は3,610m2に及びます。木造の事務所は天井高約5mを実現。木質感あふれる執務空間となります。滞在時間の長い事務所や酒を長時間貯蔵する蔵など、木の断熱性能や調湿機能が活きるエリアを木造とします。自然を身近に感じる見学ルートや休憩所などを設け来訪者に心地よい空間を提供。地域の方々の交流拠点としても愛される酒蔵を目指していきます。既存の酒蔵を稼働しながら一期工事(事務所・冷蔵倉庫)と二期工事(工場他4棟)を実施する計画です。国産材も活用し地産地消にも貢献します。
■「佐嘉酒造」とは
【ご参考】佐嘉酒造について https://sagashuzo.co.jp/
■歴史を紡ぐ酒蔵に
九州産の材料にこだわった佐嘉酒造の清酒「窓乃梅」は、国際線のファーストクラスや九州を運行する豪華列車で提供されるなど、県内外で高い評価と厚い信頼を獲得してきました。
総合設計監修・施工を担当する住友林業は1691年(元禄4年)に開坑した別子銅山(愛媛県新居浜市)の「銅山備林※1」経営を源流に持ち、今年で創業332年を迎えます。森林経営を原点に木材流通・製造、戸建住宅や中大規模木造建築の請負、不動産開発、木質バイオマス発電など「木」を軸に事業を展開しています。
300有余年にわたる佐嘉酒造の「日本酒文化」と住友林業の「木」に関する知見を融合し、「次の世代」、「次の300年」に向けて新たな歴史を紡いでいきます。
※1 銅の製錬に欠かせない薪炭用の木材や坑道の坑木、採掘・製錬に従事した人々の住居のために建築用木材などを調達すること
■完成イメージパース
<建築概要>
■今後の取り組み
地域みらいグループは「地域のために みらいのために」をスローガンに掲げ、事業を通じて人財を育て、技術を継承することで地域のみらいを創造していきます。
住友林業グループは教育施設や商業施設など非住宅建築分野での木造・木質化を推進します。住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで森林のCO2吸収量を増やし、木材の活用で炭素を長く固定し続けます。木質部材の調達や製造、設計・施工にいたるまで、木の魅力を最大限に活かす建築物を通して付加価値の高い商品、サービスを提供し脱炭素社会の実現に貢献します。