豪州でランドスケープ事業に進出 ~現地企業を子会社化、環境配慮型開発で脱炭素化推進~
当社は100%出資子会社Sumitomo Forestry Australia Pty Ltd. (社長:野本 康一 本社:豪州ビクトリア州メルボルン)を通じ、豪州でランドスケープ事業を展開するRegal社を子会社化しました。Regal社はニューサウスウェールズ州シドニーを中心に商業・公共施設の外構や緑地帯・公園の設計・施工等をする大手のランドスケープ事業会社です。象徴的かつ自然と調和する景観の創出を得意とし小規模なランドスケープ事業会社が多い豪州では珍しく、開発プロジェクトの設計から資材提案、施工監理、竣工後のメンテナンスまで一貫して提案が可能です。豊富な設計・施工実績をもち、複数の当社宅地開発事業に施工者として参画。シドニー中心部で再開発が進むバランガルー地区やダーリングハーバー地区でのランドスケープ事業を始め、シドニー工科大学やキャンベラのオーストラリア国立博物館等、都市を代表する開発・建設事業にも携わり、そのうち複数の開発案件が国際的な外部評価機関から表彰されています。豪州では2026年開業予定の西シドニー新空港の周辺開発や2032年にオリンピック・パラリンピックを控えるブリスベン等で大規模インフラ投資が計画されており、同社は緑地帯や公園整備、壁面・屋上緑化等の幅広い分野での参画を目指しています。
当社は豪州主要都市で2009年から住宅事業を展開し2021年12月期の年間販売戸数は3,169戸、全豪3位相当※2となります。近年は宅地開発やメルボルンでの15階建木造オフィス開発にも着手。既存事業と高い親和性を発揮するRegal社の設計・施工力を活かした事業モデルを確立し、環境配慮型開発を推進します。日本では住友林業緑化株式会社(社長:神谷 豊 本社:東京都中野区)がオフィスや商業施設等の植栽施工や緑地管理等の環境緑化事業を展開しています※3。日本最大規模の造園施工会社として経験や技術を活かしRegal社との人的交流を通じ生物多様性に配慮した植栽やランドスケープ設計の意匠に関する技術・設計指導も進めます。
住友林業グループは国内外で森林経営から木材建材の調達・製造、木造建築、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業を展開しています。木を伐採・加工、利用、再利用、植林という住友林業の「ウッドサイクル」を回すことで、事業を通じた脱炭素化・持続可能な社会の実現を目指しています。今回のランドスケープ事業での海外進出を契機に、豪州をはじめとした海外での脱炭素化への取り組みを加速させます。
※1. 住宅地や都市・インフラ開発における外構工事など、景観整備に関する事業を総称してランドスケープ事業と呼びます。Regal社は造園・緑化工事に加え、土木工事や小中規模建築物の施工、植生回復事業の実績も保有しています。
※2. 住友林業グループ3社の合計値。豪州住宅産業協会(Housing Industry Association)発表のビルダー別着工ランキングに基づく当社調査。
※3. このほか、戸建・集合住宅の外構・造園工事の請負、樹木等の調達・販売、農園芸用資材の製造・販売など幅広い事業を展開しています。
■Regal社概要