産学連携「友好交流に関する協定」を締結 「グローバル大学」と「観光事業経営」の連携で、地域活性化と人材育成を図る
本協定では、APUが有する観光学分野の教育研究機能やこれらを学ぶ国際色豊かな学生の多様な感性と、オリックスがもつ経営ノウハウを組み合わせることで、観光を中心とした地域活性化の研究とその実現を図るものです。そして、この取り組みを通じて得られた知見・経験をもって、将来の観光産業や持続可能な地域づくりを担う学生の育成を目指します。
協定の締結式 様子(左より、深谷 敏成、米山 裕、似内 隆晃)
2022年4月より、「別府温泉 杉乃井ホテル」にて、ホテル事業を学ぶ体験学習を開始し、その後、オリックスグループが運営する水族館などの実例を基にした問題解決型学習(PBL)※1を共同で企画・実施していく予定です。また学生は、ホテルで有給型インターンシップとして、マーケティングなどの実務を担いながら学びます。さらには、各国の音楽やダンス、家庭の味を再現した屋台イベントなどを通じて世界の伝統芸能や文化を学生がホテルのお客さまや地域の方々へ披露するマルチカルチュラル・アクティビティなど、ホテルでのイベントを学生が企画・運営する業界初のコンテンツ提供に向けて社員と学生が共にプロジェクトを進めます。
APUは、「自由・平和・ヒューマニティ」「国際相互理解」「アジア太平洋の未来創造」を基本理念に掲げ、世界95カ国を超える国・地域から学生を受け入れるなど、世界的にもユニークな多文化・多言語の教育環境を有します。設立から観光学分野の教育研究を展開し、2023年度にはこれからの世界に求められる「持続可能な観光と社会」を教育研究する「サステイナビリティ観光学部」※2の設置も予定しています。
一方、オリックス不動産は、「別府温泉 杉乃井ホテル」をはじめ旅館・ホテル、水族館など全国で47施設を運営しています。地域の魅力的な情報を発信し、地域と施設の長期的なブランド価値向上を目指す「地域共創プロジェクト」を各施設で推進しています。別府発の産学連携で得られるさまざまノウハウを各地域で今後も生かしてまいります。
APUとオリックスは、相互連携による多様な学生の育成を通じて、国内外の観光客に地域の魅力を訴求し、国内観光産業の発展に貢献してまいります。
※1 PBL:Project Based Learningの略称で、日本語では「問題解決型学習」などと訳され、自ら問題を発見し解決する能力を養うことを目的とした学習方法。
※2 「サステイナビリティ観光学部」の設置計画は現在構想中であり、内容が変更になる場合があります。
1. 「友好交流に関する協定」概要
①立命館アジア太平洋大学 Ritsumeikan Asia Pacific University
所在地:〒874-8577 大分県別府市十文字原1-1
開学:2000年4月学部、2003年4月大学院開設
設置者:学校法人立命館 (大分県、別府市との公私協力による)
(以下、2021年5月1日付)
学生数:5,744名 (大学院生、非正規生含む)※内、2,651名は国際学生(留学生)
教員数:166名 (専任教員のみ)※内、81名は外国籍教員
②オリックス不動産株式会社
所在地:東京都港区浜松町2-3-1
設立:1999年3月
代表者:深谷 敏成
事業内容:不動産投資・開発事業等
株 主:オリックス株式会社(100%)
ホームページ:https://www.orix-realestate.co.jp/
③杉乃井ホテル&リゾート株式会社
所在地:大分県別府市観海寺1
設立:2002年7月
代表者:似内 隆晃
事業内容:ホテル業
株 主:オリックスグループ(100%)
ホームページ:https://www.suginoi-hotel.com/
(2)本協定の各者提供内容
立命館アジア太平洋大学
・実務体験を通じて得た多国籍の学生ならではのアイデア、観光学の理論的・研究的な観点や授業で学んだ学習成果の提供
・杉乃井ホテルでのマルチカルチュラル・アクティビティや有給型インターンシップなど課外活動の実施
<立命館アジア太平洋大学 副学長 米山 裕コメント>
APUは、2023年度に「サステイナビリティ観光学部」の設置を構想しています。新学部では、「持続可能な社会の実現」「グローバル・最先端・サステイナブルな観光」をコンセプトに、APUが掲げる「APUで学んだ人たちが世界を変える」(APU2030ビジョン)へ取り組みます。
オリックスグループは、次代を見据えて「地域」に着目し、地域と共に発展を目指す「地域共創」に取り組むなど本学と通じる理念を掲げられており、今回の協定締結を大変うれしく思うとともに、双方の発展につながると期待してます。
人材育成における実際の課題やその解決に取り組む実践を、本学では非常に重視しています。杉乃井ホテルをはじめ、オリックスグループが運営する極めて多様な事業における学びや経験を通じて、学生が大きく成長すると確信しています。
オリックス不動産株式会社
・オリックスが運営する水族館、旅館、ホテルなど「観光」と親和性の高い事業や施設を生かした学生向けの研修・講義の機会提供
・オリックスの多角的な事業領域での問題解決型学習(PBL)の実施
<オリックス不動産㈱ 取締役社長 深谷 敏成コメント>
このたびのAPUとの協定は、サステナブル社会の実現に向けた地域共生の一環で取り組んでいます。APUの学生の皆さんに実地型学習を提供する機会として、オリックスグループの事業やアセットを生かしたさまざまな講義や実際のビジネス現場を体験いただきます。また、APUさまの年間カリキュラムに、オリックスが提供する研修やビジネス実務などを取り込んでいただくことで、観光学の基礎学習とビジネス実務体験を一気通貫で感じていただけるような、特徴あるカリキュラム作りをサポートしてまいりたいと思います。今回の取り組みでは、地域の活性化につながる施策について、大学と企業の間で互いに情報共有し、その課題解決に具体的に取り組んでまいります。国内外の観光客に訴求できる特徴あるコンテンツ作りや観光施策により、別府地域の活性化を図るとともに、これらのワークを通じて学生の皆さんの良き成長の機会となれば幸いです。
杉乃井ホテル&リゾート株式会社
・「別府温泉 杉乃井ホテル」にて学生を有給型インターンシップとして受け入れ、社員と学生が共に「マルチカルチュラル・アクティビティin杉乃井」を企画・実施予定
・実際のホテルでセールス&プロモーション業務をレクチャーし、イベント企画・集客・パフォーマンスまでの一気通貫のノウハウを提供
<杉乃井ホテル&リゾート㈱ 代表取締役 似内 隆晃コメント>
私どもにとって、今回の産学連携は初めての試みになります。
APUと連携することで、学生の皆さんの多様な感性を当社の施設運営にも生かしながら、地域全体の観光需要の底上げと課題解決を通じた人材育成を共に進めてまいります。
このたびの協定を通じて、「他にはない体験価値」を杉乃井ホテルのお客さま、地域の皆さまにご提供するとともに、ホテル全体のホスピタリティの向上を図り、「訪れるお客さま」「地域」「当社施設」にとっての好循環を作ってまいります。また、今後につきましては、今回の別府での産学連携をヒントとして、全国の当社運営施設においても同様の産学連携を進めながら、各地域の活性化を図っていきたいと思っております。