大阪府摂津市教育委員会のGIGAスクール端末活用事例を公開
~「トラブルを未然に防ぐ」フィルタリングの見守りで、安心できるICT教育を~
情報セキュリティメーカーのデジタルアーツ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:道具 登志夫、以下 デジタルアーツ、証券コード2326)は、GIGAスクール構想における1人1台端末のセキュリティ対策として、Webセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版を活用した大阪府摂津市教育委員会の導入事例を、10月7日に公開したことを発表します。端末の適切な活用のためにフィルタリングを導入した教育委員会の事例をご紹介
全国の児童・生徒に1人1台端末と高速ネットワークを整備する「GIGAスクール構想」は、新型コロナウイルス感染症拡大によるオンライン学習の必要性が高まったことも相まって、多くの自治体で2020年度内に端末導入が完了しています。各自治体では、端末の学習での活用方法や、児童・生徒の利用ルールなど運用の詳細について検討し、学校現場でのICT活用を進めています。
このような中、9月には東京都内の小学生女児がGIGAスクール構想で配布された端末のチャット上などでいじめを受けたことを苦に、自殺をするという痛ましい事件が起こってしまいました。当該自治体では、GIGAスクール端末の利用について、子どもの自主性に任せるといった方針を取っており、端末のパスワードも全児童同一のもので、他の児童の書き込みなどを簡単に見られる状態だったことなどが報道で明らかになっています。
子どもたちは人間関係やコミュニケーションについても発達段階であり、インターネットリテラシーも未熟な部分があります。こうした段階で、制限なくインターネット端末を利用させてよいのか、GIGAスクール端末の活用について課題が浮き彫りになっています。このような事件が再び起きないよう、子どもの安全を見守り、安心して端末を活用できる方法はないのでしょうか。
昨年4月からデジタルアーツでは、GIGAスクール端末を児童・生徒が安全に使い、教員や保護者の皆さまが安心して端末を持たせることができるよう、Webセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版(以下、「i-FILTER@Cloud」)を提供しています。今回は、同製品を導入され、安心できるICT教育環境の実現に尽力されている、大阪府摂津市教育委員会(以下、摂津市)の活用事例を10月7日より公開します。
トラブル対応へのスピード感を重視し、フィルタリングを採用
-大阪府摂津市教育委員会
摂津市はGIGAスクール構想前からICTによるわかりやすい授業づくりに取り組んでおり、2020年12月に市内の小・中学校の児童・生徒の1人1台端末として、iPad 6800台を整備しました。デジタルドリルを活用した個別最適化学習や、協働学習ツールを用いたグループワーク、自分の考えを表現豊かに伝えるアウトプットなど、子どもたちが学習でICTを使いながら、授業の幅を広げていきたい考えです。
子どもたちが端末を日常的に使える学習ツールにしていくためには、現場の教員がICT活用率を高めていくことが必要です。その上で摂津市が重視したのは、教員のチャレンジを促すトライ&エラーの方針と、トラブル時のスピード対応です。
その点、「i-FILTER@Cloud」は子どもたちが問題のあるサイトや脅威情報サイトにアクセスした場合、リアルタイムで連絡メールが来るので、教員や教育委員会がすぐに対応できます。子どもたちの危険を未然に防ぐことができます。
命にかかわる有害サイトへのアクセスやSNSトラブル、「あってはならない」
また、持ち帰り学習も想定していた摂津市では、フィルタリングによる有害サイトとSNSの制限を重視しました。デフォルトのフィルター設定に加え、見せたくないサイトはブラックリスト方式で制限するほか、学習に関係のあるYouTubeチャンネルなど、学校現場で必要と判断されたサイトは許可するといった個別の設定も活用し、柔軟に対応しています。
「子どもたちが自殺や犯罪など命にかかわる有害サイトにアクセスできたり、SNSでトラブルが起きてしまうようなことがあってはなりません。未然に防ぐことで現場の教員が安心してICTを活用できるとともに、家庭や子どもたち自身にも使い方を考えてほしくて、ルール作りの大切さも呼びかけています。」と摂津市教育委員会 学校教育課 指導主事 宗木俊憲氏は語ります。
情報活用能力の育成とモラル教育の両輪で、ICT活用の質を高める
摂津市では、情報活用能力の向上や情報モラル教育も重視しており、今年の7月には中学生のキャリア教育の一環で、デジタルアーツによる職種体験も実施しました。中学2年生を対象に、端末の適切な使い方を考え、安心・安全に使用するためのルール作りをテーマにした授業を行いました。
まだまだ課題はあるものの、日を追うごとに端末は“文房具”として使われるようになっているそうです。最初はカメラや調べ学習など簡単な活用から始め、今では『Google Workspace for Education』を活用して資料の共同編集やプレゼンをしたり、デジタルドリル活用などに広がってきています。
学びを深める“文房具”としてiPadを活用していくには、子どもたちの安全を守るツールとしてフィルタリングが必須、との評価をいただいています。
今後は持ち帰り学習の頻度を上げ、情報活用能力の育成に力を入れていくとともに、操作面とモラル面の両方で子どもたちが成長できるような環境を築いていくことを目標とされています。
■大阪府摂津市教育委員会導入事例の全文はこちら▶ https://www.daj.jp/bs/case/case83
デジタルアーツは、今回のGIGAスクール構想に対応した「i-FILTER@Cloud」を採用した教育委員会の声を導入事例として10月より順次公開してまいります。フィルタリングを導入した自治体では、ICTを学校現場で活用していくため尽力されているとともに、「子どもを被害者にも加害者にもしたくない」という子どもを見守る必要性を強調されていました。
デジタルアーツの「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版特別ラインアップ
いじめに関する書き込みを禁止する「POST制御」や「Webサービス制御」のほか、「子ども見守りシステム」も搭載
デジタルアーツのWebセキュリティクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」GIGAスクール版は、GIGAスクール構想における1人1台端末を、教育の現場で安全にかつ円滑な学習ができるよう利用いただくために改良した学校用フィルタリングサービスです。国内導入シェアNo.1※の「i-FILTER」におけるフィルタリングデータべースを基に、学習の現場に合わせたきめ細やかなフィルタリングルール設定が可能です。
また、文部科学省がGIGAスクール構想で推奨する3OSすべてで、児童・生徒による裏掲示板やSNSサイトへの書き込み、端末搭載のカメラで撮影した写真のアップロードを制御する「POST制御」機能が利用できます。これにより、児童・生徒が端末を私的に利用し、学習に関係のない使い方やいじめなどにつながる書き込みを防ぐことができます。また、Webサービスごとに「ログイン、書き込み、アップロード、ダウンロード」等の機能を制御する「Webサービス制御」や、生徒が自分の端末から自殺関連サイトへアクセスした際、「i-FILTER@Cloud」でブロックすると同時に指定された教職員もしくは教育委員会へメールでアラートを通知する「子ども見守りシステム」など、子どもの見守りや悩みにいち早く気付くことのできる、教育現場をサポートする機能も備えています。
▶ https://www.daj.jp/es/lp/GIGA/
※株式会社富士キメラ総研「2020 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」Webフィルタリングツール市場占有率(2019年度)(2020年11月発行)