木質感と音響効果あふれる CLT構造材初採用の桐朋学園宗次ホール竣工

住友林業株式会社

 住友林業株式会社(社長:光吉敏郎 本社:東京都千代田区)が前田建設工業株式会社(社長:前田操治 本社:東京都千代田区)と共同企業体(JV)で参画した桐朋学園大学仙川キャンパス第二期工事が3月19日、竣工しました。木造3階建て、CLT(直交集成板)を構造材とした初めての音楽ホールです。CLT折板構造*を採用し、音響効果も考慮した設計です。スギとヒノキのハイブリッドCLTを現し(あらわし)として壁と天井に使用し、木質感あふれる美しいホールに仕上げました。
   *折板構造 床や壁等平面の構造を屏風上に折り曲げ平板の強度を増す構造

 
 基本設計を担当した隈研吾建築都市設計事務所の設計コンセプトは「木が織りなす音楽の場」です。フルオーケストラが演奏できる広い舞台と215の固定客席を持つホール棟、レッスン室と教室がある教室棟が併設されています。外観は楽器の弦をイメージする木製ルーバーで囲むデザインです。通常、木造では建築が難しい大スパンのホールをCLT折板構造のCLT折板面をそのまま仕上げ面とする現しを用いて、構造・防火・音響を一体的な形状で実現しています。その先進性と木の良さをアピールする効果が期待され国土交通省の「サステナブル建築物等先導モデル事業」に採択されました。

 
 外観をつくる木製ルーバーには断面30×300ミリのスギ集成材を使用し、当社オリジナル塗料のS-100(シリコン系超撥水形塗料)を塗布。S-100は木目を活かす半透明の塗料で、高い撥水性と潤滑性による防汚性を持ち、太陽光・風雨・温度変化などに対しても変質や劣化が起きにくく、木の外観の美しさを長く保ちます。

 住友林業グループは、脱炭素社会の実現に向け教育施設や商業施設など非住宅建築分野での木造化・木質化を推進しています。木質部材の調達や製造、設計・施工にいたるまで、木の魅力を最大限に活かす建築物を通して付加価値の高い商品、サービスを提供し豊かな暮らしに貢献します。

■物件概要
以上

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