住友林業、京都大学と宇宙木材プロジェクトをスタート 2023年に世界初の木造人工衛星打ち上げへ
再生可能な資源である木材を宇宙利用する可能性を明らかにし、将来、宇宙で木材を活用する基礎的な知見を得ます。過酷な条件下での木材を活用する技術を開発し、地球での木材の利用拡大にも取り組みます。両者のリソースを集結し、宇宙での木材活用の道を拓いて人類の持続的な発展に寄与することを目指します。
※1 LignoStella(リグノステラ)は、Ligno(木)と Stella(星)からなる造語で本プロジェクトにて命名。
※2 LignoSat(リグノサット)は、Ligno(木)と 人工衛星(Satellite)からなる造語で本プロジェクトにて命名。
1.背景・共同研究体制
(1) 京都大学
(2) 住友林業
木の総合的な活用を目指し広く研究開発を進める拠点として筑波研究所を1991年に設立。創業350周年を迎える2041年を目標に木造超高層建築物をシンボルとした研究技術開発構想W350計画を推進中。研究技術開発を通じて木の可能性を追求しています。
(3) 京都大学×住友林業
木の
2.取り組み内容
(1) 共同研究の実施
・宇宙環境における木材の物性に関する研究
・宇宙環境における樹木の育成に関する研究
・宇宙ステーション等の極限環境におけるストレス低減に及ぼす
木の効果研究
・宇宙環境における木造建築物構築に関する研究
・宇宙の大気、土壌等に関する研究
・木造人工衛星(LignoSat)の開発
これらに加えて、将来テーマの探究を並行して進めます。
(2) 木造人工衛星(LignoSat)の打ち上げ
2023年に打ち上げる世界初の木造人工衛星の開発・運用を通して、宇宙空間での木材利用を検証します。
木材は電磁波・地磁気を透過するので、人工衛星を木造にすればアンテナや姿勢制御装置を衛星内部に設置でき、衛星構造を簡素化できます。
運用終了後の大気圏に突入する木造人工衛星は完全に燃え尽きます。燃焼時に大気環境等の汚染源となりうる微小物質(アルミナ粒子)が発生しない、よりクリーンで環境に優しい人工衛星の開発につながります。
(3) 現事業領域へのフィードバック
これらの共同研究の成果を活用することで、持続可能な社会の実現に貢献します。
(4) 人材育成の取り組み等