移動式木造建築CLT combo(仮称)実証棟 完成
茨城県境町に宿泊施設として運用
住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)は茨城県境町(町長:橋本正裕)、一般社団法人協働プラットフォーム(代表:長坂俊成、東京都千代田区)と8月に結んだ包括連携協定に基づき「CLT combo(仮称)※1」の実証棟を建設、27日に内覧会を実施しました。「CLT combo(仮称)」は住友林業が木造建築で培った技術を用いて開発中の移動式木造建築です。当社は今回の取り組みを通じ木造建築の新たな可能性に挑戦します。「CLT combo(仮称)」はキャンプ場等での宿泊施設やワークスペース、セカンドハウスなど様々な用途・場所での利用(マルチユース)をコンセプトとしています。CLT※2を用いることにより強固で、木のぬくもりを感じられる移動式木造建築を建設でき、国産材の新たな需要創出にも貢献できます。
キャンプ場の宿泊施設を想定したCLT combo(仮称)を群馬県伊勢崎市の工場で組立て、境町の都市計画公園に設置、今後は同公園内ホテルの一施設として宿泊利用される予定です。宿泊施設として運用しながら四季を通じた居住環境モニタリング調査などさらなる開発に向けたデータを収集します。
災害時に被災地等へ移設されることも想定し、境町や協働プラットフォームの防災に関する知見を受けながら改良を進めていきます。
■施設概要
建築主 一般社団法人協働プラットフォーム
建築面積 35.76m2 (10.8坪)
延床面積 32.40m2 (9.8坪)
構造 CLTパネル造
用途 宿泊施設
設計 (株)梶浦暁建築設計事務所
施工 住友林業ホームエンジニアリング(株)
工期 着工 2020年8月17日
竣工 2020年9月16日
※1 CLT combo…CLTを構造材に用いたボックスユニットを、建築現場に運んで組み立てる木造建築物。
※2 CLT…Cross Laminated Timber。直交集成板。板の層を各層で互いに直交するように積層接着した厚型パネル。