日本TI、EMI最適化された統合トランス・テクノロジにより、 ICサイズのパッケージへの小型化を実現した絶縁型電源を発表

日本テキサス・インスツルメンツ合同会社

電源ソリューションを最大80%縮小し、高電圧の産業アプリケーションで
効率を最大限に拡大することが可能になる、
新しい高電力密度絶縁型DC/DCバイアス電源

日本テキサス・インスツルメンツは、新しい独自の統合トランス・テクノロジを採用して開発した初めてのICを発表しました。500mW出力の高効率絶縁型DC/DCコンバータ『UCC12050』は、業界で最も低いEMI(電磁妨害)を実現します。高さが2.65mmと薄いので、ディスクリート・ソリューションと比べてソリューション容積を最大80%削減、電源モジュールと比べても60%削減しながら、競合デバイスの2倍の効率を実現します。産業用性能を目指して設計された『UCC12050』は、産業輸送や、グリッド・インフラストラクチャ、医療機器などのシステムで、5kVrmsの強化絶縁と1.2kVrmsの動作電圧により高電圧スパイクを防ぎます。詳細については、関連リンクをご覧ください。

TIの画期的な統合トランス・テクノロジは、低EMIを維持しながら、高密度の絶縁型DC/DC電力変換を可能にします。シングル・パッケージ、表面実装アーキテクチャにより、BOM(部品数)を削減し、広い温度範囲にわたり効率的に動作する、設計者にとって使いやすい薄型ICになっています。EMI最適化された低容量トランスと低ノイズの制御方式により、EMI準拠にスムーズに対応できると同時に、強化絶縁または基本絶縁が選べる信頼性の高いソリューションを提供します。この新しい強化絶縁型DC/DCバイアス電源ファミリの詳細は、ホワイト・ペーパー「絶縁バリアを通る電力:絶縁型バイアスDC/DC電源の情勢」をダウンロードしてご覧ください。

UCC12050』の主な特長と利点
  • 小型化で電力密度を増強:10.3mm×10.3mm×2.65mmの16ピンSOIC(Small Outline Integrated Circuit)パッケージで供給される『UCC12050』は、効率が60%と、類似サイズの競合デバイスの2倍、さらに電力密度は同等の絶縁電源モジュールの2倍。新アーキテクチャの0.5Wの供給電力により信頼性が向上、BOMを削減でき基板レイアウトも簡素化
  • 超低EMI『UCC12050』に統合された1次/2次容量が非常に低いトランスは、EMI性能が最適化されているほか、その低ノイズ制御方式により、2層プリント基板の設計が余裕を持ってCISPR(国際無線障害特別委員会)32クラスBのEMI試験に合格できるよう支援。ソリューションには、通常はEMI認証に必要な低ドロップアウト・レギュレータやフェライト・ビーズといった外部フィルタ部品も不要なので、部品選択や設計にかかる時間が大幅に短縮
  • 強化絶縁、広い温度範囲:沿面距離と空間距離が8mmである『UCC12050』の強化絶縁は、グランド電位差からの保護に利用され堅牢性が向上。高効率に加えて動作温度範囲が-40℃~125℃と広く、厳しい条件でも高い電力を供給。強化絶縁と、特に『UCC12050』が、どのように他の絶縁バイアス電源ソリューションよりも時間、労力、面積を削減し、場合によってはコストも節約するかについては、技術記事「絶縁の基礎:アプリケーションに最適な絶縁ソリューションを見つける方法」(英語)を参照
TIの電力管理ポートフォリオに加わった、業界最先端の最新デバイスであるこの新しい高密度絶縁型電源コンバータは、小型で、絶縁を必要とするどの産業用アプリケーションでも簡単にお使いいただけます。さらに、3kVrms基本絶縁の新しい『UCC12040』でも、同じメリットがすべて得られます。
パッケージ、供給と価格について
『UCC12050』および『UCC12040』の量産品は、10.3mm×10.3mm×2.65mmの16ピンSOICパッケージでTIと正規販売特約店より供給中です。1,000個受注時の単価(参考価格)は、それぞれ3.90ドルと3.15ドルから設定されています。当製品の評価に使用できる『UCC12050EVM-022』評価モジュールも、99ドルでTIウェブサイトから供給中です。
 
TIの電源と絶縁に関する情報
TIの新しい統合トランス・テクノロジと製品について詳しくはこちらより、アプリケーション・ノートやビデオなどのさらなる技術情報をご覧ください。TIの低電力オフライン型と絶縁型のDC/DCコンバータの多彩なラインアップもご覧いただけます。電源および信号の絶縁テクノロジに関するTIの包括的な製品ポートフォリオと、これにより業界最高の絶縁定格とデバイス寿命を達成する方法について詳しくは、こちらをご覧ください。 
TIは、2020年3月15~19日に米国ルイジアナ州ニュー・オーリンズで開催されるAPEC(Applied Power Electronics Conference)のブース(No.1001)にて『UCC12050』の展示を行います。

※すべての登録商標および商標はそれぞれの所有者に帰属します。

 
テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて
 
 
コネクテッド・カーおよびインテリジェントホームから自己測定医療機器や自動化工場まで、テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、会長、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)の製品は、あらゆる種類のエレクトロニクス・システムに活用されています。TIは、30か国以上で事業を展開し、アナログICおよび組込みプロセッサの設計、製造、検証および販売を行っています。世界中で約3万人の当社の従業員は、誠実、革新、コミットメントをコア・バリューとし、テクノロジーの未来を形作るため日々の業務に取り組んでいます。当社の情報はホームページ(http://www.ti.com )をご参照ください。
 
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:サミュエル・ヴィーカリ、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における外資系半導体サプライヤです。当社に関する詳細はホームページ(http://www.tij.co.jp )をご参照ください。

その他のリリース

話題のリリース

機能と特徴

お知らせ