青森、岩手、福島、新潟、長野、静岡6県が連携し医師の不足と地域遍在の根本的な解消を目指す! 「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」発足式開催について
全国的な医師の不足と地域遍在の根本的な解消を目指し、青森、岩手、福島、新潟、長野、静岡の6県知事が発起人となる「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」の発足式を開催いたしました。
【開催趣旨】全国的な医師の不足と地域遍在の根本的な解消を目指し、青森、岩手、福島、新潟、長野、静岡の6県知事が発起人となり、「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」を設立することとしました。 医師不足に直面する県が連携し、全国の医療関係者や行政関係者への理解促進、国民の機運醸成なども図りながら、国に対して実効性のある医師不足・偏在対策の実施について働きかけを行っていきます。
※「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」設立趣旨書別添
【発足式概要】
1 日 時 令和2年1月31日(金) 14:00~16:30
2 場 所 都道府県会館(東京都千代田区平河町2丁目6-3)
3 参加者 150名
【第1部 シンポジウム 14:00~15:45】
シンポジウムテーマ 全国的な医師不足及び地域偏在の現状とその解決に向けて
1.「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」設立に係る趣旨説明
岩手県知事 達増 拓也
これまでの国の医師確保対策の変遷を振り返りながら、医師偏在対策には国や自治体が積極的に関わっていく事の必要性を説明。以下4つのポイントを掲げた。
(1)医療の提供は市場原理のみに基づいてはならない
(2)地域医療なくして地方創生なし
(3)地域医療なくして地方自治なし
(4)医療の原点は地域医療にあり
医師の不足や地域間の偏在を根本的に解消し、住民がその居住する地域で、必要なときに適切な医療を受けられる体制を構築するためには、国全体で地域医療を守る仕組み、地域医療に携わることで医師が成長し、研鑽を積むことにつながる仕組みが必要であり、国を挙げて実効性のある施策に取り組むことについて、医師不足県が連携し、情報発信や国への政策提言等に取り組めるよう、「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」を設立する。
2. 基調講演
(一社)全国公私病院連盟 会長 邉見 公雄 氏
講演内容:生命(いのち)輝かそう令和の日本人」
現在の人口構造、少子高齢化、要介護者の増加など様々な課題から地域、医師三位一体の改革や新専門医制度の確立、地域医療を守る六病院団体協議会の重要性などを説明した。
「医師の需給を進めないことにはすべてが始まらない。」という強い思いで、医師を増やすことはもちろん、医師の教育・少子化問題などの改善が必要との考えを説明。
2024年に始まる「医師の働き方改革制度」に向けた医療環境の再構築など、日本のこれからの医療制度の改善点と進むべき道を説明した。
3. パネルディスカッション
コーディネーター (公社)全国自治体病院協議会 副会長 望月 泉 氏
パネリスト
•岩手県知事 達増 拓也
•(一社)全国公私病院連盟 会長 邉見 公雄 氏
•読売新聞東京本社メディア局 専門委員 田村 良彦 氏
•認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML 理事長 山口 育子 氏
•良医育成新潟県コンソーシアム 代表(新潟大学教授) 鈴木 榮一 氏
シンポジウム内容
コーディネーターの公益社団法人 自治体病院協議会副会長の望月泉氏より
「医師の偏在」について岩手県や日本の現状を紹介。
続いてパネリストの鈴木榮一氏よりこれまでの活動として「オール新潟」で研修医の確保等を進める為、平成19年にたちあげた「良医育成コンソーシアム」の取組みなど新潟県の医師確保の取組みや地域の医師不足の現状を紹介。
パネリストの山口育子氏からは住民の立場からみた地域医療の現状や、住民の意識向上を目指した活動など地域医療を支えるための取組みが紹介された。
田村良彦氏からは平成20年に読売新聞が都市部と地方間の医師偏在、診療科偏在の課題を解消するための政策を提言しておりその具体的な内容を紹介した。
「連携組織:地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」に期待する事
医療は公共財の視点でみなければならない。
地方病院での勤務の義務化が必要と改めて思った。
もしくは必修化などキャリアのつめる拠点病院で医師が循環できるシステムを作ってほしい。
医療基本法がない。この国の弱いところ。是非行政のほうからやっていただきたい。
この機会をチャンスととらえて、いろいろと動いてほしい。
これは日本全国で考えるべき問題ということを発信してほしい。などの意見があげられた。
【第2部 知事共同記者会見(16:00~16:30)】
1.「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」の設立に係る趣旨説明
発起人代表 岩手県知事 達増 拓也
これまでの国の医師確保対策の変遷を振り返りながら、医師偏在対策には国や自治体が積極的に関わっていく事の必要性を説明。以下4つのポイントを掲げた。
(1)医療の提供は市場原理のみに基づいてはならない
(2)地域医療なくして地方創生なし
(3)地域医療なくして地方自治なし
(4)医療の原点は地域医療にあり
医師の不足や地域間の偏在を根本的に解消し、住民がその居住する地域で、必要なときに適切な医療を受けられる体制を構築するためには、国全体で地域医療を守る仕組み、地域医療に携わることで医師が成長し、研鑽を積むことにつながる仕組みが必要です。医師不足県が連携し、情報発信や国への提言を進めることで、国を挙げて実効性のある施策に取り組みやすい環境を構築します。
2 発起人県による共同記者会見
地域医療を担う医師の確保が多くの方々の期待、燃える思いによってともにめざしていくことができるなと思いを新たにしました。
人口が少ない地方の問題だけではなく、医師多数県のなかの二次医療圏にも通じる。
SDGs「誰一人とりのこさない」これは自治・医療にも同じことがいえる。
自治のあるべき姿をみせていきたい。