アストラゼネカのSGLT2阻害剤フォシーガ 日本において1型糖尿病に対する治療薬としての効能・効果追加申請
2018年3月の欧州での申請受理に続く申請
本資料はアストラゼネカ英国本社が2018 年5 月21日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまの ご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に対して、選択的ナトリウム・グルコース共輸送体2(以下、SGLT2)阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン、以下、フォシーガ)の、成人1型糖尿病患者さんのインスリン療法への経口の補助治療としての効能・効果追加の製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。
本申請は、フォシーガの1型糖尿病に関する臨床開発プログラムDEPICT(Dapagliflozin Evaluation in Patients with InadequatelyControlled Type 1 Diabetes)の第III相試験データおよび別途実施された国内第III相長期安全性試験データ(D1695C00001試験)等に基づくものです。それらの結果によると、血糖コントロールが不十分な1型糖尿病患者さんに、用量調整可能なインスリン療法への経口の補助治療としてフォシーガを投与した場合、フォシーガ5mgおよび10mgいずれの用量も、プラセボとの比較において、24週および52週の時点でHbA1c値およびインスリンの1日総投与量の統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるベースラインからの低下を示しました。
フォシーガは、欧州においても成人1型糖尿病患者さんのインスリン治療への経口の補助治療として、審査段階に入っています。
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臨床開発プログラムDEPICTについて
DEPICTは、DEPICT-1 (NCT02268214) とDEPICT-2 (NCT02460978) の2つの臨床試験から構成されています。インスリン治療で血糖コントロールが不十分の患者さんを対象として、ダパグリフロジン5mgまたは10mgが血糖コントロールに及ぼす効果を評価する、24週間の無作為化二重盲検並行群間試験です。全症例が24週時およびその後の28週間延長時(合計52週時)で評価されます。
フォシーガ(一般名:ダパグリフロジン)について
フォシーガは、成人2型糖尿病患者さんの血糖コントロールの改善を目的とした単剤療法および併用療法の適応を有するナトリウム・グルコース共輸送体2に作用するファーストインクラスの選択的阻害剤(SGLT2阻害剤)です。
アストラゼネカは、フォシーガの最大かつ最も広範な、患者さんを中心とした臨床プログラムを通じて、サイエンスの限界に挑戦し続けています。3万例近い患者さんが無作為化臨床試験に登録されるDapaCare臨床プログラムでは、複数国で実施したリアルワールドエビデンス研究(CVD-REAL研究)など、広範にわたる作用機序に関する試験含まれています。DapaCareおよび補完的な臨床研究によって、2型糖尿病患者さんのみならず1型糖尿病患者さん、心血管疾患の既往がある患者さん、心血管リスク因子を有する患者さん、あらゆるステージの腎疾患を有する患者さんなど、糖尿病患者さん全体のプロファイルに対するフォシーガのファーストインクラスのデータを構築し、患者さんのアウトカムの改善に必要なエビデンスを医療関係者に提供します。
DapaCare臨床プログラムでは、フォシーガを多様な患者集団において初めて検証されるSGLT2阻害剤として使用し、フォシーガを通じてサイエンスの限界に挑むという当社のコミットメントを象徴するプログラムです。心血管、代謝および腎疾患に伴う複数のリスク因子に対応する包括的な患者さんへのアプローチを追究します。
アストラゼネカの循環器・腎・代謝領域(CVRM)について
アストラゼネカは、循環器・腎・代謝疾患領域を将来の成長基盤となる主要な治療領域としています。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追及し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、CVRM 疾患をもつ世界中の何百万人もの患者さんの健康と、治療法の進歩に貢献する革新的なサイエンスを継続的に提供し、疾患の治療・進展抑制、さらには臓器及びその機能の再生の実現を目指しています。
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