サイバーセキュリティ対策を強化した産業用ロボット向けコントローラ「Fシリーズコントローラ S-type」を発売
Fシリーズコントローラ
川崎重工は、サイバー攻撃などへの対策機能を強化した産業用ロボット向けコントローラ「Fシリーズコントローラ S-type」の発売を開始しました。
近年、製造現場ではIoT化の進展に伴い、ロボットや周辺機器のネットワーク接続が拡大し、生産データの活用や遠隔保守などが進んでいます。その反面、サイバー攻撃による設備停止や情報漏えいのリスクが高まっており、ロボットを含むデジタル機器へのサイバーセキュリティ対策の重要性が増しています。特に、欧州連合(EU)におけるEUサイバーレジリエンス法に代表されるように、デジタル要素を含む製品を開発・製造する企業に対してサイバーセキュリティの強化を求める動きが活発化しています。
今回発売する「Fシリーズコントローラ S-type」は、産業用ロボット向けに広く使用されているFシリーズコントローラの操作性や拡張性を継承しながら、ユーザー認証、アクセス権限管理、通信保護などのセキュリティ機能を強化しました。これにより、不正アクセスやシステム改ざんなどのリスク低減を図り、生産設備の安定操業に貢献します。
<本製品の特長>
① セキュリティ機能の強化
ユーザー名・パスワードによる認証、アクセス権限管理、操作ログの記録、SSH・FTPS・HTTPSなどを用いたセキュアな通信に対応。ロボットコントローラへのアクセスやデータを適切に管理することで、ネットワーク接続が進む生産現場で求められるセキュリティレベルの向上に貢献します。
また、OS起動時の整合性確認やアプリケーション実行制御機能を備え、改ざんや不正なソフトウェア実行のリスクも低減します。
② セーフティ機能との両立
従来のFシリーズコントローラで培った安全制御技術を継承しつつ、PROFIsafeへの対応などのセーフティ機能およびセキュリティ機能を強化しました。安全性とセキュリティの両面から、ロボットシステムの安定した運用を支援します。
③ サイバーセキュリティに関する国際標準規格に基づく開発
本製品の開発には、当社が認証を取得している国際規格「IEC62443-4-1」※に基づいたプロセスを適用しています。また、本製品の提供を通じて、サイバーセキュリティに関するEU機械規則やサイバーレジリエンス法などの規制に基づく脆弱性対策・セキュリティアップデート等の対応に貢献します。
<主要諸元>
| 名称 | Fシリーズコントローラ S-type |
| 発売時期 | 2026年11月、ハンドリング適用から順次展開 |
| セキュリティ・セーフティ 強化機能(一例) |
安全通信(PROFIsafe)、ユーザー認証、アクセス権限管理、セッション管理、通信サービス制限、パケットフィルタリング、ファイル暗号化、セキュリティログ、セキュアソフト更新 |
| 関連規格・法令 | EU機械規則(Machinery Regulation (EU) 2023/1230) ISO 10218-1:2025 IEC 62443-4-1(※) |
※ 産業用オートメーションおよび制御システムで使用する機器のセキュアな開発プロセス要件について規定したサイバーセキュリティに関する国際標準規格
