高出力ファイバレーザを用いたPFAS分解の要素技術を開発
~レーザ照射でPFASの分解効率99.999%以上を達成~
● 環境汚染や健康リスクが問題視されるPFASを高出力ファイバレーザで分解● レーザ照射により処理対象物の表面を短時間で1100℃以上へ昇温し、PFASを高効率に分解
● 両社でPFAS分解技術の高度化に向けた研究開発を進め、将来的な社会実装を目指す
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長、CEO:森平英也、以下 古河電工)と株式会社流機エンジニアリング(本社:東京都港区三田3丁目4番2号、代表取締役社長:西村聡、以下 流機エンジニアリング)は、古河電工がインフラ構造物向け表面処理ソリューション「インフラレーザ(R)」で活用している高出力ファイバレーザ技術を応用し、PFAS(有機フッ素化合物)を分解する要素技術を開発しました。PFASを吸着した活性炭に高出力ファイバレーザを照射することで、PFASの分解効率99.999%以上を達成しました。
■背景
PFASは産業・日用品などで幅広く使用されますが、難分解性で環境中に長期間残留することから「永遠の化学物質」とも呼ばれ、土壌・地下水汚染や人体への蓄積による健康リスクが国際的な課題となっています。国内では2026年4月よりPFASの一種であるPFOSおよびPFOAが水道水の水質基準に追加されるなど、対応が進む中、PFAS除去に用いた吸着材などの適切な処理・無害化も求められています。
古河電工と流機エンジニアリングは、古河電工がインフラレーザ(R)に活用している、鋼材表面の錆や塗膜を非接触で除去する高出力ファイバレーザ技術をPFASの分解に応用できると考え、共同研究に取り組んできました。
■内容
今回開発した要素技術は、PFASを吸着した活性炭に高出力ファイバレーザを照射しPFASを高効率に分解するものです。レーザを処理対象物に直接照射することで、表面を速やかに1100℃以上まで加熱します。試験では、レーザ照射後に残留した固相および気相のPFASを回収し、LC-MS/MSにより定量評価を行い、バーゼル条約の技術ガイドラインで環境上適正な分解処理の水準として示される分解効率が99.999%以上であることを確認しました。対象物にレーザ光を直接照射して光エネルギーを熱エネルギーへ変換し、局所的に加熱することにより、PFASの分解に必要な温度まで短時間で昇熱できるため、準備を含めた処理時間を短縮できます。また、活性炭を完全燃焼させずにPFASを分解できることから、活性炭の再生利用や 燃焼時のCO2排出量の削減も期待されます。
本成果は、PFASの分解・無害化に高出力ファイバレーザを活用する新たな技術的可能性を示すものです。今後両社はPFAS分解技術の社会実装に向けた共同研究を進め、環境負荷の高い従来の焼却処分方法ではなく、現場(オンサイト)で高効率処理できる革新的な減容化技術の確立を目指します。さらに、両社の技術・ノウハウを組み合わせ、PFASの調査から浄化、無害化までを一貫して提供するトータルソリューションの実現に取り組んでまいります。
図1 レーザ照射エリア
『インフラレーザ』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。
関連ページ
(古河電工)インフラ構造物向け表面処理ソリューション
https://www.furukawaelectric.com/infra-laser/
■古河電工グループについて
当社グループは、メタル・ポリマー・フォトニクス・高周波の4つのコア技術を強みに、情報通信、エネルギーなどのインフラ、自動車およびエレクトロニクスなどの分野において多岐にわたる事業を展開しています。パーパス「『つづく』をつくり、世界を明るくする。」のもと、光通信の高度化やカーボンニュートラルへの対応、モビリティの進化など社会課題の解決に挑み、次世代インフラの構築と発展に寄与しています。
https://www.furukawaelectric.com/
■流機エンジニアリングについて
流機エンジニアリングは、空気・水・油・ガスなどの“流体”に関する課題を機械技術で解決する環境ソリューション・エンジニアリングメーカーです。トンネル工事向け大型集塵機では国内トップクラスのシェアを有し、独自のメーカーレンタル事業を展開。100件を超える特許を保有し、「新グローバルニッチトップ企業100選」に選定されたほか、2026年にはForbes JAPAN「SMALL GIANTS AWARD 2026」グランプリおよびサスティナブル・エボリューション賞を受賞しました。
https://www.ryuki.com/news/news/news-5189/
■お問い合わせ先
古河電気工業株式会社 広報部
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株式会社流機エンジニアリング
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