「合理的配慮」や「情報保障」を体系的に学べるeラーニング研修 「ミュージアム・アクセシビリティ研修」を開催
〜個人受講・団体受講の選べる2つのプラン募集受付開始〜
2023年4月に施行された改正博物館法をはじめ、文化芸術基本法の改正やICOM(国際博物館会議)におけるミュージアム定義の改訂などを経て、近年、ミュージアムの役割の多様化が認識されつつあります。こうした動きを背景に、ミュージアムには、あらゆる利用者が文化的な体験を享受できる開かれた場としての役割が強く求められるようになっています。
本研修は、こうした社会や制度の変化を踏まえ「合理的配慮」や「情報保障」といった、アクセシビリティの基礎知識および実践事例を体系的に学べるプログラムです。
今年度はこれまでの実績と成果を踏まえ、アクセシビリティの基本理念から、各館における具体的な取り組みまでを学ぶ研修を実施します(事例提供館:滋賀県立美術館、金沢21世紀美術館、東京都庭園美術館、東京都美術館)。
受講プランは、学びを深めたい個人向けの「個人受講プラン」と、美術館、博物館等の職員やスタッフ等の研修に利用できる「団体受講プラン」の2つです。受講はいずれも無料です。
NCARウェブサイト(https://ncar.artmuseums.go.jp/)では、配信動画の一部を「お試し視聴動画」として公開しています(https://ncar.artmuseums.go.jp/events/20260904.html)。また、2025年度に「令和7年度文化庁障害者等による文化芸術活動推進事業」において制作した「ミュージアム運営のためのアクセシビリティを考える―運営管理者の視点から―」を公開中です。なぜ、アクセシビリティがミュージアムに必要なのか、国立西洋美術館、横浜美術館、鳥取県立美術館の館長が出演し、具体的な事例を交えて話しています。お申し込み前に、ぜひご覧ください。
■個人受講プラン
| 対象 | ミュージアム(美術館・博物館等)をはじめとする文化施設に関わる人、ミュージアムのアクセシビリティに関心がある人 |
| 費用 | 無料 |
| 特長 | ・全9本(基礎編4本と実践編5本)の動画を期間内に何度でも視聴いただけます。 ・自分のペースで、アクセシビリティの基本から実践事例まで体系的に学びたい方におすすめ。 ・すべての動画を視聴し、期日までにレポートを提出いただいた方には、NCARより修了証を発行いたします。公的な資格ではありませんが、本研修を修了した証として、研修歴や自己研鑽の記録などにご活用いただけます。 |
| 参加条件 | ・オンライン上で動画を視聴し、メールで受講案内を受信できる環境があること ・原則として、すべての動画を視聴できること |
| 受講の流れ | ①申し込み:個人がフォームより申し込む ②受講案内:各動画の配信日に受講案内が届く ③動画視聴:視聴期間内に動画を視聴する ④レポート提出:振り返りレポートをフォームより提出する ⑤修了証発行:修了条件を満たした場合に発行される |
| 修了条件 | ・全9本の動画を視聴する ・基礎編と実践編のレポートを期日までに提出する |
| 募集期間 | 2026年9月7日(月)から2026年10月15日(木) |
| 受講期間 | 2026年11月4日(水)から2027年1月27日(水) |
| 申し込み方法 | NCARウェブサイトのフォームより、個人でお申し込みください https://ncar.artmuseums.go.jp/events/20260904.html |
▼基礎編
①2026年11月4日(水)
ミュージアム運営のためのアクセシビリティを考える—OPENING—
障害の社会モデル
②2026年11月11日(水)
ミュージアムにおける合理的配慮とは
③2026年11月18日(水)
ミュージアムにおける情報保障とは
④2026年11月25日(水)
ミュージアム運営のためのアクセシビリティを考える—CLOSING—
平等性と公平性
【視聴・レポート提出期限:2026年12月8日(火)まで】
▼実践編
①2026年12月9日(水)
目が見えない人・見えにくい人@滋賀県立美術館
②2026年12月16日(水)
耳が聞こえない人・聞こえにくい人@金沢21世紀美術館
③2027年1月6日(水)
車椅子利用者・ベビーカー利用者@東京都庭園美術館
④2027年1月13日(水)
初めての場所へ行くのが苦手な人@東京都美術館
⑤2027年1月20日(水)
まとめ:ミュージアムのアクセシビリティについて語り合う
【視聴・レポート提出期限:2027年1月27日(水)まで】
■団体受講プラン
| 対象 | ミュージアム(美術館、博物館等)の運営主体 ※対象となるミュージアムには、歴史・美術・民俗・文学などの人文科学系博物館、自然史・理工学などの自然科学系博物館や、水族館、動植物園のほか、資料館や記念館なども含みます。 |
| 費用 | 無料 |
| 特長 | ・自館の職員研修、受付・看視スタッフ研修、ボランティア研修など、組織内研修に活用したいミュージアムにおすすめ。 ・施設の課題や研修目的に応じて、基礎編・実践編の中から希望する動画を選択して受講いただけます。 ・組織全体の合理的配慮への理解を深め、対応力を高める第一歩として活用できます。 |
| 受講形式 | ・団体研修として、お申し込みください。 ・動画は、個人受講プランの基礎編、実践編の中から選択できます。 ・受講者は、各自、学びを振り返るレポートをフォームより提出します。 ・担当者が研修の報告書をフォームより提出すると受講完了となります。 ※会場と動画視聴の機材(モニターやプロジェクターなど)をご用意ください。 ※NCARからの講師派遣はありません。 |
| 受講の流れ | ①申し込み:担当者がフォームより申し込む ②受講案内:申し込み後、約2週間で受講案内が届く ③動画視聴:選択した動画を団体で視聴する ④レポート提出:受講者が振り返りレポートをフォームより提出する ⑤報告書提出:担当者が報告書をフォームより提出する |
| 実施例 | 団体の職員研修/受付・看視スタッフ研修/ボランティア研修など |
| 募集期間 | 2026年9月7日(月)から2026年12月15日(火) |
| 受講期間 | 2026年10月1日(木)から2027年1月27日(水) |
| 申し込み方法 | NCARウェブサイトのフォームより、申請団体の研修担当者がお申し込みください https://ncar.artmuseums.go.jp/events/20260904.html |
<参考>これまでの受講者からの声(一部抜粋)
【運営管理者】
- 博物館の機能として「包摂的」「多様性」「持続可能性」を育んでいく姿勢が重要であることをあらためて理解しました。ハコとしての博物館に来館して利用してくれる人たちだけでなく、そうでない人たちを知り、いかに想像することができるか。目まぐるしく変わる社会状況を踏まえて、博物館の「機能」を博物館を運営する側が(発想の転換も含め)どうとらえ直せるかが、重要だと思いました。
- できないと簡単に断るのでなく、相手はどうしてほしいのか?何に困っているのか? 私達はどうすべきか? 私達に何ができるのか?と常に合理的配慮を意識することを心掛け、日々の失敗・成功事例を職場の職員と共有し、体験から学んでいきたいと思いました。
- まず、ウェブサイトなど、来館前から誰もが等しく情報を入手できるように準備を進めていきたいと思う。また、実際に来館されてから、ストレスなく、楽しく展示鑑賞できるように、情報提供の手段やツールを充実させていくことに力を注いでいきたいと思う。
- 「対応できる」「歓迎している」という姿勢を、すべての来館者に見せること。来づらい、相談しづらい空気をなくし、様々な人が文化・芸術を楽しむ場所であるという当たり前の認識を広めていくことが大事だと思う。
https://ncar.artmuseums.go.jp/
