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芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田 純)工学部 勝木 太教授(コンクリート構造研究室)とデザイン工学部 橋田 規子教授(エモーショナルデザイン研究室)、株式会社天晴データネット(福井県福井市/代表取締役社長 西川 孝盛)、株式会社工藤(神奈川県川崎市/代表取締役 工藤 近正)は、自治体の橋梁・道路点検を支援するクラウドサービス「e-まちカルテ」を開発しました。プロトタイプの段階から各自治体に提案し、ニーズを確認しながら改良を続けてきましたが、9月1日に正式に提供を開始します。
サービスロゴ
マスコットキャラクター
「マチ・ミーアくん」
サービスインターフェース
ポイント
研究室発のアプリを大企業につないで実サービスへ。学内外の知見を掛け合わせるオープンイノベーションを推進
地方公共団体の管理で、修繕等の措置が必要な橋梁のうち対応が完了したのは32%
現場のニーズを反映しながら、自治体の橋梁・道路点検の負担を軽減するアプリに
2040年には築50年超の橋梁が7割以上、点検への対応が課題に
全国の道路橋(橋長2m以上)は約73万橋あり、建設後50年以上を経過した橋梁の割合は2025年3月時点で約42%、2030年には約54%、2040年には約75%に達すると見込まれています。
橋やトンネルなどは2014年から5年に1回、近接目視を基本とする定期点検が義務づけられました。2巡目の点検で修繕等の措置が必要とされた橋梁のうち約9割が、地方公共団体が管理する橋梁であり、その措置の完了率は32%にとどまっています。
さらに大規模地震発生後などの緊急時には、限られた人員で多数の橋・道路を短時間で確認し、通行できるかを判断しなければなりません。
(出典)国土交通省「建設後50年以上経過する社会資本の割合」、国土交通省「道路メンテナンス年報(2024年度)」
研究室発の成果を社会実装へ、企業の知見を活用
勝木教授は、橋梁をはじめとするコンクリート構造物の維持管理に関する研究を専門としています。大規模地震発生後などの緊急時には道路や橋の状態を短時間で把握しなければならないことから、2024年2月に点検記録と結果報告を速やかに実施可能にする「橋梁の緊急点検システム」を、勝木教授が指導するコンクリート構造研究室の学生(当時)が開発しました。
社会実装に必要な継続した運用・保守体制を築くため、勝木教授は株式会社工藤に企業との連携について相談。同社を通じて株式会社天晴データネットと連携しました。大学の研究成果に加え、社会実装に必要なシステム開発・運用・事業化の知見やリソースを外部から取り入れ、実装までを支えるエコシステムを構築しました。
2025年に始まった天晴データネットとの共同研究では、研究室のアプリをWebで管理できる水準までブラッシュアップ。自治体の要望を受けて点検の対象を橋梁から道路にも広げました。災害時の緊急点検と数年ごとの定期点検の双方に対応し、スマートフォンやタブレットから点検結果を作成・蓄積・共有できる、自治体の実務に必要な機能に絞り込んだサービスとしてまとめています。またサービスのロゴとキャラクターは、大学院理工学研究科 修士課程 機械工学専攻1年 大貫智也さん(エモーショナルデザイン研究室、指導教員 橋田教授)がデザインしました。
クラウドに蓄積して検索・出力、導入自治体を広げながら効果を検証
利用者は点検結果をタブレット端末からこのサービスに入力します(音声入力にも対応)。点検結果はクラウド上に蓄積され、一覧からのフィルタリングや文字列検索で必要な履歴を柔軟・円滑に確認できるほか、外部データとして出力でき、報告・集計などの業務に活用できます。また点検結果やルート区間などの情報をマップ上で一括して確認できます。現場で直接記録できるため、事務所に戻ってからの転記・記録保存作業も削減できます。
2024年から勝木教授と両社は関東6つと福井県内の自治体を訪問してこのサービスを提案し、2026年4月からは福井県内の自治体で導入されました。特に都内4つの自治体では、タブレット端末による試行も実施しました。今後はアジャイル方式での機能追加を続け、他の自治体への展開を進めます。あわせて導入自治体へのアンケートによる効果検証を予定しています。点検業務のデジタル化が自治体のDXにどのように寄与したのかを明らかにし、今後の研究とサービス改良につなげます。
▼本件に関する問い合わせ先
入試・広報部 企画広報課
立岩
住所:〒135-8548 東京都江東区豊洲3-7-5
TEL:03-5859-7070
FAX:03-5859-7071
メール:koho@ow.shibaura-it.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/