北九州市主催「人的資本経営セミナー」に株式会社スタートラインが登壇

株式会社スタートライン

障害者雇用を“人材”から“人財”へ。定着率・業務設計・組織変革の実践知を公開

障害者就業支援を通じて“誰もが自分らしく生きる社会”を目指す株式会社スタートライン (本社:東京都三鷹市、代表取締役社長:西村賢治)は、2026年6月25日(木)に北九州市主催で開催された「人的資本経営セミナー」に登壇し、障害者雇用を企業価値へと転換する実践的な考え方と具体手法について講演を行いましたのでお知らせいたします。
 本セミナーは、「人材を人財に」をテーマに、障害者やシニア人材の活用を通じた人的資本経営の推進を目的に開催されたものです。当社は第1部「障害のある方の活躍」にて登壇しました。
 

登壇の背景:法制度強化の一方で進まない“実効性” 
現在、日本の障害者雇用は大きな転換点を迎えています。2026年7月に法定雇用率が2.7%へ引き上げられ、企業にはより実効性の高い対応が求められています。
 
しかし現状では、法定雇用率を達成している企業は46%(※1)にとどまり、半数以上の企業が未達成という状況が続いています。さらに深刻なのが「定着」の課題です。障害者の1年後の定着率は平均64.7%(※2)であり、約3人に1人が離職しています。 
 
こうした状況は、「採用の問題」ではなく、雇用の進め方そのものに構造的な課題があることを示しています。 単なる「採用(数)」の確保ではなく、その先の「活躍・定着(質)」までを見据えた本質的な取り組みへの転換が急務となっています。

※1 厚生労働省『令和7年障害者雇用状況の集計結果 』
※2 厚生労働省 『令和7年6月10日第6回今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会』

講演の核心:「うまくいく企業」は何が違うのか 
講演では、スタートラインが2009年の創業以来、障害者雇用支援に取り組む中で培ってきた知見をもとに、障害者雇用が成功する企業とそうでない企業の違いを提示しました。 
 
その差は極めてシンプルです。 
“「採用」をゴールにするか、「価値」を目的にするか ”
 
多くの企業で見られる失敗は、いわゆる「数合わせの雇用」です。 
・法定雇用率達成のための“とりあえず採用” 
・業務設計がないままの配置 
・定常業務として設計されず、“手が空いた時に依頼する補助業務”としての位置づけ 
 
一方で成功している企業は、最初に「役割=価値」を設計しています。 
障害者雇用を“受け入れること”ではなく、“戦力として機能させる設計”から始めている点が決定的に異なります。
 

「価値を生む障害者雇用」を実現する3つの鍵
講演では、障害者雇用を「義務対応」から「経営戦略」へ転換するための具体的な3つのアプローチが示されました。

1. 障害を“個人の問題”にしない(社会モデルへの転換)
障害を個人の問題とする「医学モデル」ではなく、環境や仕組みの問題として捉える「社会モデル」へ転換します。
この視点により、「できない人のせい」にするのではなく「能力を発揮できていない構造」を改善するという発想が生まれます。
これは合理的配慮の本質であり、同時に組織全体の生産性向上にもつながります。

2. コストを価値に変える「業務の再設計」
障害者雇用の最大のボトルネックは「業務」です。講演では、業務創出の具体策として以下の3点が提示されました。

業務の交通整理:既存社員のノンコア業務を切り出し、価値ある役割として再設計する
新たな業務創出:DX推進・データ活用・AI関連業務など、新たな価値を生む役割を設計する
外部サービスの活用:外部の障害者雇用のノウハウを活用し、安定した運用を実現する

これにより、障害者雇用はコストではなく、業務効率化と生産性向上を両立する施策となります。

3. 定着と活躍を生む“仕組み化”
採用後の定着・活躍には、再現性のある「仕組み」が不可欠です。講演では以下の3ステップが紹介されました。

受け止める:現状や本人の言動を否定せず受け止め、安心して話せる信頼関係を築く
対話する:信頼関係のもとで現状・課題・目指す姿を納得感ある形ですり合わせる
見える化する:対話内容や決定事項を明文化し、再現性のある仕組みに落とし込む

このプロセスは属人的な対応を排除し、心理的安全性の高い組織づくりにも寄与します。
 

登壇者コメント
株式会社スタートライン 障害者雇用エバンジェリスト 吉田 瑛史
「障害者雇用は、“目的と進め方”によって結果が大きく変わります。数を目的とした雇用ではなく、価値を目的にした戦略に転換することで、企業・働く人・社会のすべてにとって意義のある取り組みになります。障害者雇用は、人的資本経営を推進する上での経営戦略の一つになり得ます。」
 
今後の展望 
スタートラインは、「誰もが自分らしく生きる社会を創造する」という理念のもと、障害者雇用を“義務”から“価値創出”へと転換する支援を行っています。
今回のような自治体との連携を通じて、企業が直面する人材不足や人的資本経営の課題に対し、障害者雇用という観点から実践的な解決策を提示してまいりました。
今後も企業、自治体、地域の関係機関との連携を深めながら、多様な人材が活躍できる職場づくりを支援し、企業の成長と地域社会の発展の両立に貢献してまいります。

株式会社スタートライン
スタートラインは、2009年創業の障害者雇用支援企業です。採用から定着までを一体で支援する独自モデルを構築し、障害者の「働く」を支援しています。
応用行動分析(ABA)や文脈的行動科学(CBS)、第三世代の認知行動療法(ACT)に基づいた支援技術を軸に、個別特性に応じた環境設計と関わり方を実装。
雇用の機会創出にとどまらず、組織や地域との関係性まで含めた持続的な働き方を実現しています。
一つでも多くの選択肢をつくり、多様な人々の可能性を拡張することで、誰もが自分らしく生きる社会を目指しています。

代表取締役社長:西村 賢治(にしむら けんじ)
本社所在地:東京都三鷹市上連雀1-12-17 三鷹ビジネスパークビル1号館
設立:2009年12月
事業内容:障害者雇用支援事業(採用支援、定着支援、コンサルティング、環境設計 等)、障害福祉事業
株式情報:東京証券取引所 グロース市場(証券コード:477A)
HP:https://start-line.jp/
 

 

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