京王電鉄とバリューコマース、宿泊業界の「アナログ最後の砦」をDXする「予約管理DX」機能を共同開発
~オープンイノベーションで、スタッフが「人ならではの接客」に注力できる環境へ~
これは、バリューコマースが提供するホテル管理システム『DYNA PMS(ダイナ ピーエムエス)』で提供される新機能で、旅行会社・宿泊予約サイトごとに宿泊予約情報の書式が異なることに起因する、予約情報を手作業でチェック・入力・補正する業務を最大70%削減することができます。これにより、宿泊施設はスタッフを事務作業から解放し、顧客対応や付加価値サービスなど「人にしかできない仕事」に時間を振り向けることが可能となります。
京王電鉄とバリューコマースは、宿泊業界の予約管理領域における独自性の高い仕組みとして、今後の機能拡張や他ホテル基幹システムへの展開も視野に入れた取り組みを推進していきます。
なお、本機能にかかる予約情報管理装置、システムおよびプログラムは、京王電鉄とバリューコマースで特許を共同出願中です。
今後も、京王電鉄では外部パートナーとの共創によるオープンイノベーションにより、宿泊業界の発展に貢献してまいります。
【本件のポイント】
①バリューコマース提供のホテル管理システム「DYNA PMS(ダイナ ピーエムエス)」で使用できる宿泊予約情報の最適化機能を共同開発。
②本機能は、AIを活用して、予約サイトごとに異なる表現や、備考欄に書かれた情報を自動で補正し、使いやすい形に整える仕組み。現在特許出願中。
③本機能により手作業での補正業務を最大70%削減可能。宿泊者に対する接客など、人にしかできない仕事に割ける時間が増加。
1.「JISOU」採択案件について
(1)募集内容
①テーマ
「ホテルにおける社員の業務の標準化と即戦力化を推進するマニュアルツール」
②解決したい課題
・インバウンド需要の回復や旅行需要の平準化・長期化により、宿泊業界は再び高い稼働率が続いているが、慢性的な人手不足や長時間労働の是正といった課題から、フロントや予約部門の「省人化・自動化」は喫緊のテーマとなっている。
・一方で予約サイトや旅行会社ごとに異なる表現(氏名の表記や精算情報など)や備考欄にフリーテキストで書き込まれる情報(高層階希望、記念日での利用などのリクエスト情報)が日々送付され、部屋割りやチェックインに活用するためには、人が1件ごとに内容を読み解き、手作業で補正・入力する必要があった。
・業務が属人化しやすく、スタッフ育成や業務標準化の妨げとなっていた。
③ねらい
・予約通知文の自動補正により、業者ごとに異なる宿泊予約通知文の情報を定型化することで、業務習得にかかる時間を短縮する。
・自動補正により業務工数を削減し、接客等に充てる時間を増やす。
(2)採択企業
バリューコマース株式会社
(3)採択理由
予約通知文が統一されていないことに対し共通で課題意識があり、通知文の仕様確認にかかる工数が最も少なかったため。
2.AIでばらつきを自動補正する機能「予約管理DX」の共同開発について
(1)「予約管理DX」概要
バリューコマースが提供するホテル管理システム「DYNA PMS(ダイナ ピーエムエス)」に搭載されるオプション機能で、従来、人手に頼らざるを得なかった予約情報の補正業務を、AIを活用して自動修正・最適化し、予約情報として使いやすい形に整える機能。
(2)主な機能
・宿泊予約サイト等から送られてくる、宿泊予約情報のばらつきを自動補正
・備考欄に情報が入っている等、宿泊者の情報であるにも関わらず正しく予約に反映されない情報を自動反映
※本機能は「DYNA PMS(ダイナ ピーエムエス)」のオプション機能となります。
(3)共同開発にあたり実施した実証実験について
京王グループで同ホテル管理システムを導入している宿泊施設の協力のもと、作業時間がどの程度削減されるかを検証することを目的に実証実験を実施しました。
①協力施設:「京王プレリアホテル京都烏丸五条」「京王プレリアホテル札幌」計2施設
②実施期間:2025年3月~6月
③実証実験結果:1日あたり約500分の作業時間削減が確認されました。
<従来>
・1宿泊日あたりの平均予約数は約200件/1館。
・予約確認業務に1日あたり約1人日(約8.3時間)分要していた。(1予約あたり約2分かけて前日および1週間前の宿泊予約情報を手作業で実施)
・予約情報の見落としや、ケアレスミスによる誤変更が発生していた。
<導入後>
・大部分の確認作業が自動化され、確認時間を大幅短縮。最大70%もの削減につながった。
・確認すべき個所が統一されるため見落としが減少、手作業も減少するのでケアレスミスによる誤変更の発生率も抑制された。
3.お客さまのお問い合わせ先
(1)本取り組みに関するお問い合わせについて
京王電鉄JISOU事務局 contact-koi@keio.co.jp
(2)『DYNA PMS(ダイナ ピーエムエス)』に関するお問い合わせにについて
バリューコマース株式会社 https://www.dyn.co.jp/contact/
【参考1】ホテル管理システム『DYNA PMS(ダイナ ピーエムエス)』について
約30年以上にわたり宿泊施設に向けて提供し、全国約450施設が導入するホテル管理システム
(PMS※)です。
予約・滞在・顧客の詳細データ管理・売上管理をはじめ、レベニューマネジメントシステムやセルフチェックイン機など、効率化・省力化を実現する外部システムとの連動が豊富です。またPOSシステム・婚礼宴会システムも備えており、宿泊特化型ホテルだけでなくシティ・リゾート・旅館でもご利用いただけます。24時間365日の保守・カスタマーサービスで、施設様の業務を強力にサポートします。
※PMS…「Property Management System(プロパティ・マネジメント・システム)」の略語で、ホテルや旅館が、予約や客室管理を行う際に利用する支援型ソフトウェア。
【参考2】バリューコマース株式会社について
(1)会社名
バリューコマース株式会社
(2)代表者
香川 仁
(3)所在地
東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー21階
(4)URL
https://www.valuecommerce.co.jp/
(5)設立
1996年
(6)事業内容
コマース事業および旅行事業領域における集客・販売促進支援とデジタルトランスフォーメーションの推進
【参考3】京王電鉄によるオープンイノベーションの取り組みについて
京王電鉄では2022年度から、スタートアップ企業をはじめとした外部パートナーとの共創によるオープンイノベーションプログラムを実施しています。また、成長領域の探索を目的とし、これまで複数のVCファンドやスタートアップ企業への出資を実施しています。さらに、2026年2月1日にコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)ファンド「京王れーるファンド」を設立し、これまで以上にスタートアップ企業との共創を推進していきます。
公式サイト:https://www.keio.co.jp/railroad/keio-open-innovation/
※2026年2月2日付発表「出資による共創の加速化を目指し、80億円規模の CVC ファンド『京王れーるファンド』を設立」ニュースリリース参照
https://www.keio.co.jp/news/update/news_release/news_release2025/pdf/nr20260202_keiorailfund.pdf
【参考4】事業部起点のオープンイノベーションプログラム「JISOU」について
2024年7月から、常時共創の提案を募集する「JISOU(ジソウ)」を開始し、京王電鉄の事業部門および京王グループ各社の課題解決につながる提案を募集しています。
「JISOU」では、応募企業からの提案内容について、事業部門やグループ会社による書類審査および面談といった直接審査を経て、採択されます。現在募集中の29件のテーマについては、以下のURLをご参照ください。
URL:https://www.keio.co.jp/assets/pdf/keio-open-innovation/koi-this-year/ker_jisou_boshu_theme.pdf
