パリ・ラデファンス（2020年1月21日）--デジタルセキュリティの世界的リーダー企業であるタレスは、データセキュリティのイノベーターであるSecure Channels（本社：米国）が、IoT対応製品向け耐量子暗号鍵の保護強化を目的として、タレスの暗号鍵管理ソリューションならびにソフトウェアライセンシングプラットフォームを導入したことを発表しました。タレスの鍵管理プラットフォームを使用することで、セキュリティ対策が施されていないデバイスも含むすべてのコネクテッドデバイスのデータ保護強化というメリットを、顧客にもたらします。さらに、タレスのソフトウェアライセンシングプラットフォームによって、Secure Channelsと共に顧客企業の両社が、サイバーセキュリティソフトウェアテクノロジーの利用を容易にし、すべてのIoTデバイスに対する根本的かつ遡及的な保護を実現します。

Secure Channelsの最高経営責任者（CEO）であるRichard Blech氏は、「タレスのSentinelエンタイトルメント管理ソリューション（EMS）によって、真に安全なコネクテッドデバイスが誕生したと言えます。近年、市場投入されるコネクテッドデバイス数が大幅に増加に反して、多くのデバイスが実質的に全く保護されないまま、ユーザーの手に渡っています。安全性の高いオフライン環境に加え、クラウドベースのコネクテッドデバイス間を行きかう膨大なデータを保護する弊社の暗号化ソリューションに、Sentinel EMSが堅牢なセキュリティの環境で実行、管理、配布を可能にしてくれました」と述べています。

タレスのエンタープライズ向け鍵管理プラットフォームは、平均以上の長さをもつ暗号鍵を管理する安全なストレージによって、長期間のデータ保護を実現します。Secure Channelsの強力な暗号システム「XOTIC」を使った暗号鍵は、512ビットから8,000ビット以上の強度に対応しています。一番低い強度でも、量子コンピューター実現後の強度が疑問視されている一般的な256ビット暗号鍵の2倍に達します。鍵管理と進化した暗号化を組み合わせたソリューションにより、顧客が開発し所有するすべてのIoT対応デバイスに、安全性の高いアーカイブレベルのデータ保護を実現します。

暗号化を適切に実施するには、電力、帯域およびCPU上の制約を考慮する必要があるため、製造業者がデバイスに伝送されるユーザーデータの保護が困難になっています。さらに、コネクテッドデバイスのスピードに対するニーズ増加を受け、セキュリティの最適化が遅れているため、データが悪意ある第三者に渡りやすい状態になっています。超軽量フットプリントと高速パフォーマンスを誇るXOTICであれば、反応の良さを維持したまま、デバイスに適した強力な暗号化ソリューションを実現します。

今回のコラボレーションにより、製造業者ならびにその顧客は、タレスのソフトウェアライセンシングプラットフォーム「Sentinel EMS」を通じて、Secure ChannelsのXOTICの利用が容易になります。データプライバシー規制が厳格になる中、合理的なセキュリティ保護機能を提供できていないメーカーはその責任を問われ、罰則を科されるため、ユーザーの機密データを送信するデバイスを開発する事業者にとって、このプラットフォームはセキュリティ上の高いメリットをもたらします。

タレスのクラウド保護およびライセンシング事業担当シニアバイスプレジデントであるSebastien Canoは、「量子コンピューティング技術の脅威が、この先何年にも渡り、ビジネスの世界を席巻する可能性があり、その脅威に対する不安は日々増大しています。Secure Channelsとの提携は、現時点での保護の有無やそのレベルに関わらず、すべてのコネクテッドデバイスを保護することで、将来の不安を払拭できます。企業が持つ機密データの長期的な安全性に対する懸念を払拭し、イノベーションや成長に集中できることを嬉しく思います。さらに、タレスが提供するライセンシングプラットフォームが、セキュリティの導入と利用を容易にしていることが、認識されていることも非常に重要です」と述べています。


タレスについて
タレス（Euronext Paris: HO）は、より良い未来を実現するソリューションを提供するテクノロジーのグローバルリーダーです。航空、宇宙、陸上交通、デジタルアイデンティティおよびセキュリティ、防衛の分野で製品・サービスを提供しています。68 カ国に 8 万人の従業員を擁するタレスの2018 年度売上高は、190 億ユーロを記録しています。
タレスは、コネクティビティ、ビックデータ、人工知能、サイバーセキュリティといったデジタルイノベーションに特に注力し研究をすることで、企業や政府などあらゆる組織の意思決定を支援しています。

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