『宇宙ビジネスへの挑戦』 ―ロケットだけじゃない!宇宙モビリティと太陽系開発の最前線―
2026年9月10日(木)、本学東キャンパスにおいて、学部・分野を横断した「研究交流会&ラボ紹介・見学会」を開催しました。
本イベントは、本学の研究者が取り組む研究内容や保有技術、研究設備などを学内外に広く紹介するとともに、研究者・学生・連携機関・企業等が交流し、研究上の課題や連携可能性を共有することで、新たな研究テーマや異分野連携、研究成果の社会実装につなげることを目的とした取り組みです。
本年3月に開催した第1回では、学内の研究者・学生を中心に、異分野の研究を知り、研究者同士が気軽に交流できる機会を設けました。第2回となる今回はその取り組みをさらに発展させ、学内にとどまらず、学外の連携機関・企業にも本学の研究を知っていただき、研究と社会・ビジネスをつなぐ場として開催しました。
今回のテーマとして「宇宙・太陽系」を取り上げました。宇宙分野の最先端研究や学生による実践的な研究・開発活動を紹介するとともに、宇宙ビジネスの観点から、研究成果を社会実装・事業化につなげる可能性について考える機会としました。
当日は、宇宙分野の研究・技術に関心を持つ方に加え、研究成果の社会実装、新たな事業創出、産学連携に関心を持つ学内外の参加者が集まりました。
冒頭には、榎副学長が開会の挨拶を述べ、続いて、9月1日付で就任した二村学長からも挨拶がありました。
■第1部 研究室・実験施設の紹介・見学
システム工学部の中野教授より、「宇宙推進ロケット工学研究室」の研究内容について紹介がありました。
地球近傍における宇宙利用の広がりや現在の宇宙開発を取り巻く状況と課題をはじめ、研究室が目指す研究の方向性、深宇宙航行、さらにその航行手段の1つである電気推進ロケットについて、具体例な事例を交えながら説明されました。
研究室紹介に続いて、実験施設を見学しました。参加者は、宇宙研究に必要な真空設備など、実際の研究開発を支える実験設備を間近で見学し、研究者がどのような環境で研究を進めているのかを体感しました。
参加者からは、「このような設備を見る機会はなかなかなく、想像していたよりも大きく驚いた」「実際の研究設備を見ることで、宇宙をより身近に感じることができた」といった声に加え、「自身の研究テーマとの接点を見出せる可能性を感じた」との声も聞かれ、異分野の研究を知ることが新たな研究連携につながる可能性が示されました。
■第2部 学生が挑戦する「太陽系宇宙開発プロジェクト」
続いて、システム工学部のアラム副学長・教授より、学生主体で取り組む「太陽系宇宙開発プロジェクト」について紹介がありました。
ロケットエンジンの開発・制作やモデルロケットの噴射実験、他機関との連携など、学生が主体となって進める実践的な研究・開発活動について紹介されました。また、今後予定している開発や活動についても説明がありました。
実際の「ものづくり」を伴うプロジェクト共育を通して、学生が研究・開発の現場で試行錯誤しながら成長していく姿が紹介され、大学における研究・教育と、社会で求められる実践的な技術力を結び付ける取り組みとして、参加者の関心を集めました。特に、学生自身が挑戦し限界を越える、というプロジェクトの姿勢が印象的に紹介されました。
■第3部 講演 「宇宙ビジネス入門 研究・技術を社会とビジネスにつなぐために―宇宙モビリティが切り拓く新たな産業-」
第3部では、外部講師に坂下真規氏をお招きし、「宇宙ビジネス入門 研究・技術を社会とビジネスにつなぐために―宇宙モビリティが切り拓く新たな産業-」と題した宇宙ビジネス全般に関する講演が行われました。
坂下氏は、地球観測に関する研究、コンサルティングファームにおける多様なプロジェクトの推進経験を経て、現在はフリーのコンサルタントとして活動されています。また、JSTの事業にも採択され、衛星データを活用したビジネスの創出にも取り組まれています。
講演では、豊富な経験をもとに、宇宙ビジネスの広がりや市場動向を概観するとともに、大学等で生み出された研究成果や技術を、どのような社会課題の解決や新たな事業につなげていくのかについて、参入の考え方や具体的な進め方、活用可能な支援制度などを交えながら分かりやすく解説されました。
講演後の意見交換では、研究成果の社会実装や事業化について、参加した研究者からも積極的に質問や意見が寄せられ、研究成果を社会につなげることへの関心の高さがうかがわれました。
今回の研究交流を通じて、参加者は本学が取り組む宇宙分野の研究・開発を知るだけでなく、研究者同士、さらには学外の企業・機関との交流を通じて、異分野の研究をつなぎ、新たな共同研究や研究成果の社会実装につなげる可能性について考える機会となりました。
本学では今後も、研究交流会やラボ紹介・見学会などを通じて、本学の研究力を学内外に発信するとともに、研究者同士の交流、産学連携・異分野連携を促進し、研究成果を社会につなげるための新たな連携やイノベーションの創出を目指してまいります。
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