若年層が原子力を身近に感じ、主体的に学べる新たな手法として、ゲームを活用した研究が進められている。取り組みを主導する福井工業大学(福井県福井市)工学部原子力技術応用工学科の川上祥代准教授は、マインクラフトに高レベル放射性廃棄物の処分をテーマにしたクイズや意見交換のためのお題を冒険しながら解く仕掛けや、放射線の基礎知識を仮想空間で体験できる仕組みなどを研究室独自で制作し、ゲームを通じて楽しさと関心・理解を両立させる学びの可能性を広げようと効果の検証を行っている。
原子力や放射線について、若い世代が楽しみながら学べるゲームを用いた研究は、令和5年から進められており、ゲーム体験が原子力への関心や理解を高める新しいアプローチとして実践的な取り組みを重ねている。
本研究は、原子力に関する情報の多くが難しく、特に若年層に届きにくいという現状に着目したものである。
若年層に届きにくいという現状から、ゲームを通じて「自分で触れ、考え、選ぶ」という一連の体験を促し、基礎知識を自然に身につけられる学習手法の研究を進めている。
放射線を扱うゲームでは、放射線の性質を視覚的に理解できる仕組みやクイズを取り入れ、楽しさと学びを両立できるよう制作している。
実際に、そのゲームでは若年層を対象にプレイしてもらい、その後のアンケートから、原子力に対する関心や理解度が向上する傾向が確認された。
川上准教授は「原子力に関心がない人には、別の入り口から興味を持ってもらう必要がある」とし、「複雑なテーマこそ、体験を通して学べる環境が重要だ」と話す。
今後は、原子力が抱えるさまざまなテーマや、対象となる人々の関心・知識レベルに柔軟に対応できるという本取り組みの特性を生かし、「原子力を特別なものではなく、身近な社会テーマとして捉えるきっかけ」になるように、研究をさらに進めていく。
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