大正製薬株式会社(以下、当社)は、健康に関わる研究に加えて美容に関しても科学的根拠に基づいた研究を行っています。
今回私たちは、夜間に副交感神経*が優位になることで肌修復機能が高まることに着目し、スキンケア時の動作が肌に与える影響について研究を行う中で、スキンケアメソッドと副交感神経との関係を科学的に解明しました。
*体内環境の恒常性維持の役割を持ち、リラックス時に働く自律神経の一種
■人の肌の修復機能は夜間に高まります
日中、肌は紫外線、大気汚染物質、ストレスなどの影響によりダメージを受けており、これが肌を衰えさせる原因となっています。一方、夜間には副交感神経が優位になり、日中に受けたダメージを肌は自ら修復しようとします。
しかし、年齢を重ねると副交感神経の働きが低下し、夜間の肌修復機能が衰えてしまいます。
そこで私たちは、スキンケア時の動作の種類、組み合わせを分析し、副交感神経を優位にするスキンケアメソッドを検証しました。
■研究① 副交感神経が優位に働く「肌への触れ方」
まずは、スキンケアアイテムを手で塗り広げるときの肌への触れ方によって、副交感神経が高まるかどうか検証を行いました。
検証の結果、プレスやタップのように手で肌を押さえるような動きよりも、「肌の表面を水平になでる」動きのほうが、副交感神経が高まることがわかりました。
■研究② 肌修復機能を高める「スキンケアメソッド3要素」
肌への触れ方に加え、触れる部位やスキンケア中の動作の違いがどのように副交感神経に影響を与えるか、夜を想定した照明のもとで検証を行いました。
その結果、「深呼吸して香りを嗅ぐ」ことや「首元やデコルテまでケアをする」ことで副交感神経が高まることが分かりました。
この3要素を取り入れたスキンケアメソッドは、副交感神経を優位にさせ、肌修復機能を高めることができると考えられます。
①両手で顔を覆い深呼吸をして香りを嗅ぐ
②手のひらで顔をなでるように、ゆっくり大きく水平に塗り広げる
③顔に加えて首元とデコルテもケアをする
■研究③ スキンケアメソッド3要素に適した「テクスチャー」
副交感神経を高めるためには「水平になでる」動作や「首元とデコルテまでケアする」ことが重要だとわかりました。その動作に適したスキンケアアイテムのテクスチャーについても専用の機器を使って検証しました。
顔から首元とデコルテまで広範囲をケアするには、塗り広げて形状がくずれた後も、なめらかさが維持されながら馴染んでいくクリーム状のテクスチャーが適していると考えられます。
そこで、配合する油分の種類、組合せの異なる3種類のクリーム状のサンプルを使って、塗り広げる際のテクスチャーの変化を検証しました。その結果、溶ける温度が異なる複数の油成分を配合したサンプルAが、ある点で素早くとろけて、なめらかさを維持したまま塗り広げることができることを見出しました。
■効果的なメソッドで、年齢を感じさせない肌を目指しましょう
夜のお手入れでは、副交感神経を優位にするスキンケアメソッド3要素「香りを嗅ぐ、水平に塗り広げる、首元やデコルテのケア」を取り入れることで、夜間の肌修復機能が高まることが期待できます。
その際に「素早くテクスチャーが変化しつつも肌上でなめらかさを維持できる」クリームを使うと、肌に水平に且つ広範囲に塗り広げやすくなります。ぜひ今夜からスキンケアメソッドに取り入れてみてください。
私たち大正製薬は、健康で美しくあり続けたいと願う生活者の方々に向けて、これからも美しい肌に繋がる先端の美容研究を進め、その研究成果を皆様にお届けしていきます。