興部町・オホーツク中央森林組合・公益財団法人イオン環境財団 森林保全活動等に関する協定締結

公益財団法人イオン環境財団

 興部町(町長 硲一寿)ならびにオホーツク中央森林組合(代表理事組合長 野呂田厚司)ならびに公益財団法人イオン環境財団(理事長 岡田元也 イオン株式会社 取締役代表執行役 会長)は、森林保全活動および管理活動等に関する協定(以下、「本協定」)を締結いたします。

 興部町は、オホーツク海沿岸に位置する酪農と漁業が盛んな町です。かつて、オホーツク海の潮風が農業に影響を与えていましたが、1959年(昭和34年)に冷害恒久対策として防風林の造林が開始されました。現在のトドマツ防風林は植樹から64年が経過し、更新時期を迎えています。

 オホーツク中央森林組合は、2003年(平成15年)10月に、紋別市、興部町、西興部町の三つの森林組合の広域合併により発足し、持続可能な森林経営の推進と、地域の森林づくりを担っています。2023年度(令和5年)には、造林事業として植栽を196ヘクタール、下刈を505ヘクタール実施しました。

 イオン環境財団は、1990年(平成2年)の設立以来、自然災害や伐採などで失われた森林の再生、防災林の再生、気候変動課題の解決等を目指し、国内外の地域行政と協力しアジアを中心に世界各地のボランティアの皆さまとともに、植樹を行っています。北海道においては2002年(平成14年)から知床で開発跡地の生態系再生を目的に植樹を開始し、2004年(平成16年)9月の台風18号で被害にあった支笏湖周辺などで植樹を実施しました。

 本協定に基づき、防風林を更新し持続的に保全することを目的に植樹を実施し、興部町宮下地区のトドマツ防風林3ヘクタールを、5年計画で更新する計画です。本年は、300名のボランティアと共に、3,000本の植樹を行う予定です。

 三者は、次代にみどり豊かな自然環境を引き継ぐため、植樹をはじめとする環境活動に積極的に取り組んでまいります。

連携・協力事項
① 協定森林の植樹および管理
② 協定森林の保全
③ 協定森林での環境活動の普及啓発

 協定期間  
2024年(令和6年)7月30日~2029年(令和11年)3月31日(5年間)

■ご参考
【興部町】
 興部町は土地面積全体の約71%を森林が占めています。森林が持つ機能としては、二酸化炭素を吸収し地球温暖化を抑制する機能や国土保全の重要性が指摘されています。
 森林は流域にとって大事な資源であり保全に対する意識の向上を図るとともに健全な育成を通じ、森林の持つ多面的機能の維持発揮が求められています。
 同町は2013年(平成25年)度にオホーツク振興局管内初のバイオマス産業都市に選出されており、本協定は、同町の「第2期興部町総合戦略2021年3月策定(令和3年)にも役立つものと期待されます。

【オホーツク中央森林組合】
 オホーツク中央森林組合は、2003年(平成15年)10月、興部町、西興部村、紋別市の三つの森林組合が広域合併により、2万4千ヘクタールの山林を一つにして、誕生しました。現在は、約700名の組合員により運営されています。
 広域合併により、経営基盤の充実、財政の健全化等を図り、積極的な事業展開を行い、広域合併の年には中核森林組合の認定を受け、地域の森林づくりの役割を担っています。
 「植えて・育てて・伐って・また植える」持続可能な森林経営を推進すべく、早くから森林認証取得を進め、近隣自治体、森林組合とともに「オホーツクフォレスト・ネットワーク」を組織し、森林認証取得を牽引しています。

【公益財団法人イオン環境財団】
 「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」というイオンの基本理念のもと、岡田卓也(イオン株式会社 名誉会長相談役)により、日本で初めて地球環境をテーマにした企業単独の財団法人として、1990年(平成2年)に設立されました。
 以来、多様なステークホルダーの皆さまとともに「植樹」「助成」「環境教育・共同研究」「顕彰」の4つの事業を中心に環境保全に取り組んでおり、現在は持続可能な地域の実現を目的に、新たな里山づくりにも取り組んでおります。

 植樹活動では、当財団の植樹を含むイオン全体の植樹の累計本数は、1991年(平成3年)のスタートから数えて約1,268万本(2024年2月末時点)となります。

【その他の北海道での活動】
・2002年(平成14年)~2006年(平成18年) 知床植樹
 
北海道斜里郡斜里町は1977年(昭和52年)、乱開発の危機に晒されていた知床の開拓跡地を買い取り、植樹してみどりを回復させることを目標に「しれとこ100平方メートル運動」を全国に呼びかけてきました。当財団はこの運動に賛同し、2002年(平成14年)から2006年(平成18年)までの5年間でのべ1,610名のボランティアの皆さまと累計9,000本を植樹しました。

・2007年(平成19年)~2011年(平成23年) 支笏湖植樹
 
2004年(平成16年)の台風18号による樽前山麓の森林被害は、道内最大規模(当時)となりました。この地を命はぐくむ森に再生すべく、5年間でのべ5,203名の皆さまと累計39,600本を植樹しました。また2008年(平成20年)6月には、G8北海道洞爺湖サミットと並行して開催されたユースイベント「J8サミット」に参加する子どもたちと「イオンチアーズクラブ」のメンバーの合計約100名が植樹活動を実施しました。

・2012年(平成24年)~2014年(平成26年) むかわ町植樹
 森林が約8割を占めるむかわ町は、豊かな自然を利用した農林水産業が主な産業であり、森・川・海のつながりを活かしたまちづくりを目指しています。近年、山間部の森林荒廃が進んでいたことから、「魚つきの森を守ろう」というコンセプトのもと、3年間でのべ1,735名のボランティアの皆さまと累計16,000本を植樹しました。

・2015年(平成27年)~2017年(平成29年) 厚真町植樹
 厚真町は、町内の7割に森林が広がる緑豊かな町であり、中央部を流れる厚真川を中心に美しい田園風景が広がっています。ハスカップの栽培面積は日本一を誇ります。厚真町と当財団は、産業やくらしを支える森の再生を目指して、2015年(平成27年)より3年計画で植樹活動を行いました。3年間でのべ1,750名のボランティアの皆さまと累計17,000本を植樹しました。

・2019年(平成31年)~2023年(令和5年)南富良野町植樹
 北海道のほぼ中央に位置する南富良野町は、総面積の約9割が森林地帯の自然豊かな地域です。
2016年(平成28年)の台風10号に伴う大雨で空知川の堤防が決壊し、町全体が甚大な浸水被害をうけました。失われた森を再生し、水源涵養機能を回復させるため2019年(平成31年)から植樹を進めてまいりました。これまでに4回実施し、延べ815名が参加、8,000本を植樹しました。

・2021年(令和3年) 厚真町さくら植樹(吉野地区)
・2022年(令和4年)~現在 厚真町さくら植樹(厚幌地区)
 当財団は、設立30周年の記念事業として、各地で「さくらの名所づくり」に取り組みました。2018年(平成30年)に発生した胆振東部地震による土砂崩れで、大きな被害を受けた厚真町吉野地区に、この地の復興再生を願い、現地のボランティアの皆さまと30本のさくらを植樹しました。

2022年(令和4年)より、厚真町幌内地区において、厚幌ダム工事で排出された土砂の盛土を活用し、厚真町民の憩いの場となることを願い、さくらを植樹しています。100名の地域ボランティアの皆さまとともに500本のエゾヤマザクラを、また、2023年(令和5年)はその隣接地に、120名の地域ボランティアともに、エゾヤマザクラ1,200本を植樹しました。本年も10月5日(土)に同地で、150名の地域ボランティアと1,200本のエゾヤマザクラの植樹を予定しています。

【北海道各地での植樹風景】
 

  
(左から)2023年(令和5年)厚真町、2007年(平成19年)支笏湖、2012年(平成24年)むかわ町

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