細胞培養インフルエンザワクチン(プロトタイプ)の製造販売承認取得

バクスター株式会社

バクスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:ジェラルド・リマ)は、2013年4月26日、細胞培養インフルエンザワクチン(プロトタイプ)の医薬品製造販売承認を取得しました。これは、武田薬品工業株式会社(代表取締役社長:長谷川閑史、本社:大阪市中央区)との細胞培養法によるインフルエンザワクチンの日本における共同開発と同社による国内生産・供給に向けた取り組みの一環です。 当社独自のヴェロ細胞培養技術は、連続継代性ヴェロ細胞株を用いています。ヴェロ細胞培養法によるワクチン製造は、広範な試験を経て欧米の規制当局により認可されています。 バクスターは、日本国内において実施した第II/III相試験および世界11ヵ国において実施した臨床試験の結果に基づいて、2012年9月に細胞培養インフルエンザワクチン(プロトタイプ)および細胞培養H5N1インフルエンザワクチンの製造販売承認申請を行いました。これらの試験では、細胞培養H5N1インフルエンザワクチンの安全性および免疫原性が評価されました。 細胞培養プロトタイプワクチンは2012年9月に、細胞培養H5N1インフルエンザワクチンは2010年6月に希少疾病用医薬品の指定を受けています。 ◆バクスターのヴェロ細胞培養インフルエンザワクチンについて 米バクスターインターナショナルインクは、細胞培養法によるワクチン技術におけるリーディングカンパニーであり、細胞培養由来のパンデミックインフルエンザワクチンの承認を取得している数少ない企業のひとつです。バクスターは、ヴェロ細胞無血清培養による全粒子ワクチンおよびスプリットワクチンの商業規模の製造基盤を有しており、季節性インフルエンザワクチンおよびパンデミックインフルエンザワクチンを製造しています。バクスターのヴェロ細胞培養技術では、鶏卵培養法によるワクチン製造のようにウイルスを修飾する必要がなく、野生型のウイルスをそのまま使用することができるため、パンデミックに迅速に対応することが可能です。インフルエンザ・パンデミックにおいては、ワクチンの製造期間を短縮し、より迅速にワクチンを供給することが緊要となります。2009年の新型インフルエンザ(A/H1N1)発生時には、バクスターはウイルス株の取得後11週間以内に新型インフルエンザワクチンを生産し、複数国に供給しました。欧州では、2009年にH5N1インフルエンザウイルスを用いたモックアップワクチンおよびH1N1パンデミックインフルエンザワクチンの承認を取得しています。さらに、季節性インフルエンザワクチンおよびH5N1プレパンデミックインフルエンザワクチンの承認を、それぞれ2010年および2012年に欧州において取得しています。 ◆プロトタイプワクチンについて インフルエンザ・パンデミックにおいて、罹患率と死亡率を低減し経済への影響を最小限に抑えるためには、安全で有効なワクチンを迅速に製造することが、最も重要な公衆衛生対策となります。標的となる亜型ウイルスに対するパンデミックワクチンを短期間で製造するには、パンデミックの発生前に、あらかじめモデルウイルスを用いてワクチンを開発し、ヒトにおける免疫原性と安全性を事前に確認しておくことが重要です。それにより、実際にパンデミックが発生した場合、同じ製造方法と品質管理方法を用いてパンデミックワクチンを迅速に生産し、供給することが可能となります。プロトタイプワクチンとは、このような目的のためにモデルウイルスを用いて開発されるワクチンです。 ◆バクスターインターナショナルインクについて バクスターインターナショナルインクは、血友病や免疫不全、感染症、腎疾患、外傷などに対する医薬品・医療機器を開発および製造販売し、患者さんの救命や生命維持に貢献しています。多様性に富んだグローバルヘルスケア企業として、医薬品、医療機器、およびバイオテクノロジーの専門技術を活用し、世界の医療の向上に寄与する製品を創出します。 ◆バクスター株式会社について バクスター株式会社は、腎不全、血友病、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人です。医薬品、医療機器、バイオテクノロジーを中心とした医療サービスを患者さんや医療現場に提供し、医療に新たな価値を創造します。
本件に関するお問合わせ先
バクスター株式会社
コーポレートコミュニケーション部
TEL:03-6204-3680 

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