音質最重視層のクリエイティブ関連職は半数以上が週に1回以上、「ゾーン、フロー」を体験。

株式会社オーディオテクニカ

仕事のパフォーマンス向上と音楽についての実態を自主調査。作業プロセスに応じて、聴く音楽のジャンルを使い分けている様子も。

近年、仕事の生産性や創造性を高めるために音楽を活用する動きが、特にクリエイティブ関連のオフィスワーカーの間で広がっています。音楽を聴くと作業がはかどる、お気に入りの曲でアイデアが生まれやすくなる—そういった実感を持つ人は少なくありませんが、「どのような音楽を、どんな音で聴くか」によって、その効果には違いがあるのでしょうか。
こういった問いを背景に、株式会社オーディオテクニカ(本社:東京都町田市、代表取締役社長:松下和雄)は、クリエイティブ関連職335名を対象に「音楽活用実態と音質意識に関する調査」を実施。音楽の活用目的・効果の実感から音質へのこだわりまでを調査しました。

【調査概要】 
調査期間:2026年9月18日~25日 
調査対象:20~50代男女、クリエイティブ関連職(デザイナー、ライター・コピーライター、動画クリエイター、商品企画、建築士、プロダクトデザイナー、プランナー 等):335名、クリエイティブ関連職以外の就業者:326名
調査方法:インターネット調査 
※本リリースの調査結果をご利用いただく際は、「株式会社オーディオテクニカ調べ」とご明記ください。 


【サマリー】
  • 仕事中に音楽を聴くクリエイティブ関連職の約9割が、パフォーマンス向上を目的として「意図的に」音楽を活用。約半数が「音楽を聴いた日の方が、アウトプットに満足することが多い」。
  • クリエイティブ関連職の約7割が音質にこだわる。また、音質にこだわる人ほどゾーン(フロー)に入る頻度が高い。
  • 「音質にはとてもこだわる(ハイレゾ・ロスレス音源を意識して選ぶ)」人の56%が週1回以上、「フロー、ゾーンに入る」。
  • 企画、集中、仕上げなど仕事の作業プロセスに応じて聴く音楽のジャンルを使い分けている。

【調査結果】
■ 仕事中の音楽はもはや「戦略ツール」—クリエイティブ関連職の65%が週3日以上活用
クリエイティブ関連職において、仕事中に音楽を「週3〜4日程度以上聴く」層は65%。クリエイティブ関連職以外の一般層(以下、一般層)では19%にとどまり、3倍以上の差が確認されました。また、音楽を聴くシーンについて、クリエイティブ関連職では「集中して作業する時間」が最多であった一方、一般層では「気分を変えたいとき・モチベーションを上げたいとき」が最多でした。クリエイティブ関連職にとって音楽は「集中力を引き出す意図的なツール」として機能していることがうかがえます。

仕事中(作業中・制作中)に音楽を聴きますか? 

仕事中に音楽を聴くのは、主にどのタイミングですか?(複数選択可) 

■ 仕事中に音楽を聴くクリエイティブ関連職の約9割が「パフォーマンス向上」を目的として「意図的に」音楽を活用
仕事中に音楽を聴くクリエイティブ関連職の約9割が「パフォーマンス向上を目的として意図的に音楽を聴くことがある」と回答。また、仕事のアウトプット(成果物の質)の満足度と音楽聴取について「音楽を聴いた日の方が、アウトプットに満足することが多い」が49%で最多となり、音楽は仕事の満足度向上にも関連することがうかがえました。

「仕事のパフォーマンス向上」を目的として、意図的に音楽を聴くことがありますか?

音楽を聴きながら仕事をした日と、聴かなかった日を比べると、どちらのアウトプットに満足することが多いですか?


■ クリエイティブ関連職の約7割が音質にこだわる—ハイレゾ・ロスレス音源を意識して選ぶ層は全体の4分の1
音楽を聴く際の音質へのこだわりについては、クリエイティブ関連職の3人に2人以上が音質を重視しており、その中でもハイレゾ・ロスレス音源を意識して選ぶ「音質最重視層」は25%を占めています。

あなたが普段、音楽を聴く際の「音質」へのこだわりを教えてください


■ 音質最重視層ほど、仕事中のゾーン体験の頻度が高い
音質にこだわる人が多い中、「ゾーン、フロー状態」(時間を忘れて深く没入し、最高のアウトプットが出る状態)の体験との関係についても調査しました。
ハイレゾ・ロスレス音源を意識して選ぶような「音質最重視層」では「週1回以上ゾーンに入る」が56%と最多となりました。一方、「まったくこだわらない層」(n=24)では「ほとんどない」が最多でした。音質最重視層ほど、仕事中のゾーン、フロー体験の頻度が高い傾向が見られました。

あなたは仕事中に「ゾーン」「フロー」に入った経験はありますか?


 ■ 仕事の段階に応じて聴く音楽も使い分け
仕事の段階に応じて、聴く音楽を戦略的に使い分けている様子も明らかになりました。仕事の段階ごとによく聴く音楽のジャンルについて質問したところ、創造的なアイデアが求められる企画段階では、歌詞が刺激となるような「J-POP」、集中して作業する段階では、リズムを重視してか「洋楽」がトップに上がりました。冷静な判断が必要な仕上げ段階では、思考を妨げない「クラシック」が最多でした。

仕事の状況によって、聴く音楽のジャンルや種類を変えていますか?それぞれの状況で最もよく聴くものを選んでください。

 

【調査結果に対する見解】
上記の調査結果について、脳神経学者で創造性と音楽についても研究されている東京大学大学院情報理工学系研究科大黒達也先生にお話をうかがいました。

大黒達也(だいこく・たつや) 
東京大学大学院情報理工学系研究科ソーシャルICT研究センター・准教授
1986年、青森県八戸市生まれ。2016年、東京大学大学院医学系研究科内科学専攻医学博士課程を修了。オックスフォード大学医科学部実験心理学部、マックスプランク研究所神経心理学部、ケンブリッジ大学教育神経科学研究所の研究員を経て、現職。著書に『言葉にならない感動を科学する 人はなぜ音楽に揺さぶられるのか』『音楽する脳 天才たちの創造性と超絶技巧の科学』など。

 

「クリエイティブ関連職の方では集中するときに音楽を聴く人が多く、ハイレゾの音楽を聴く人のほうがフロー状態に入る頻度が高いというのは、興味深い結果。
調査からは「回答者が本当にフローの状態に入っているのか」を確かめることはできませんが、(一般に)フロー状態とは、身体的な制約から解放され、自分がその時空間と一体になる、非常に幸福な心理状態とされています。
ハイレゾ音源の重要な特性のひとつに臨場感があります。臨場感豊かなハイレゾの音楽を聴くことで、自分が音と一体になる感覚が生まれ、フローに近い心理状態へと近づきやすくなる可能性があります。これが、ハイレゾの音楽を聴く人ほど「フローと感じる状態に入りやすい」、その因果関係を説明する仮説のひとつになるかもしれません。」

大黒先生への取材記事全文はオーディオテクニカのオウンドメディア「Always Listening」にて、11月に公開予定です。
https://www.audio-technica.co.jp/always-listening/


【まとめ】
本調査では、クリエイティブ関連職の方がパフォーマンス向上を目的として「意図的に」音楽を活用している実態が明らかになりました。試合前のアスリートが音楽で集中力を高めるように、クリエイティブな仕事の現場でも、音楽は創造力や集中力を引き出すツールとして活用されていることがうかがえます。
また、再生環境の音質も日々のアウトプットの質に関連していることが読み取れました。音質を最重視する人において、フロー体験の頻度が高いことは「音楽の力を最大限に引き出すためには、音質がカギになる」とも言えそうです。当社は「原音忠実」の哲学のもと、これからも音楽の力を最大限に引き出せるような、豊かな音の体験を提供してまいります。

 

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