2026年10月4日、ロード・アトランタ(米国):
アストンマーティンで最も成功を収めているレーシングカーVantage GT3が、10月3日に米国ジョージア州のロード・アトランタで開催された2026年IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)最終戦のモチュール・プチ・ル・マンにて、YRB Racingが運営するCar BlancheによってGTD Proクラス優勝の快挙を成し遂げました。
ニュージャージーを本拠とするCar Blancheは、IMSA出場6戦目、そしてプロドライバーのみで競う激戦のGTD Proクラス3戦目にして初勝利を獲得しました。これをもって、アストンマーティンのワークスドライバーであるマティア・ドルディ(イタリア)、マルコ・ソーレンセン(デンマーク)、ヴァランタン・アス・クロー(フランス)のオールスターが並ぶYRB Racingの新チームCar Blancheは、アストンマーティンのプチ・ル・マンにおける3度目のクラス優勝を勝ち取り、チームの見事なIMSA参戦一年目を締めくくりました。Car Blancheは、2027年はフルシーズンのGTD Proクラス参戦を予定しています。
6月のIMSA参戦開始以来チームとともに戦ってきたアス・クローは、次のように述べています。「非常に短い期間でCar Blancheを先頭に持ってくるために舞台裏で重ねてきた努力と懸命な取り組みが見事に報われました。まだ学びの途上にはありますが、私たちは最初から速く、レースのたびごとにチームで経験や教訓を積み上げてきました。マティアとマルコとともに、プチ・ル・マンには強力なラインアップで臨むことができ、チームも優れた力を発揮し続けていました。優勝できて、全員とてもうれしく思っています。これほど大きなレースでこれほど早い時期に優勝できたのは信じられないようなことですが、最高です!」
レースを通して高速ペースで安定した勢いを見せたCar Blancheが劇的な勝利を決めたのは、最終盤に入ってからでした。卓越した戦略的判断に高速のマシンという組み合わせが功を奏し、68号車Vantage GT3はレースのほとんどをトップ6内で走行していましたが、日没後ドルディがスパートをかけ、Vantageの順位を上げていきました。
予選でGTD Proの2位と、Car BlancheにとってIMSAにおける最高のスターティングポジションを獲得したドルディは残り40分で3番手に浮上し、その10分後には一気に2台を追い抜いてクラスの先頭に立ちました。続いて巧みな防衛を展開し、レース終了まで先頭を守り抜きました。
ドルディは2024年にアストンマーティン・レーシングのパートナーチームのComtoyou Racingでスパ・フランコルシャン24時間レース優勝を勝ち取っています。その実績にプチ・ル・マンのトロフィを加え、ドルディは次のように述べています。「最後のスティントでマシンは本当に良い状態でした。かなり強気の攻めができたので、私も優勝を狙って戦うことができました。今週末、Car Blancheチームはこの上なく一緒に仕事をしやすくしてくれて、マシンに乗るだけですぐに戦う態勢に入れました。そこにかなりのポテンシャルがあると思います」
ソーレンセンも、3度のFIA世界耐久選手権GTタイトル獲得、ル・マン24時間優勝、ロレックス・デイトナ24時間GTDクラス優勝、スパ・フランコルシャン24時間レース総合優勝を含むキャリア実績に今回のプチ・ル・マン優勝を加え、次のように述べました。「Car Blancheと過ごした短い間にも常に進歩があり、非常に高いポテンシャルを持っていることは見えていました。この週末はずっと好調でした。これほどまでに感動的なチームの勝利に加わることができてうれしく思います。2027年に何が達成できるか、とても楽しみです」
2026年のIMSAでVantageが優勝したのは今回が初めてでしたが、Vantage GT3のGTD Proクラス優勝は6度目、アストンマーティンにとっては15度目のIMSA GTクラス優勝でした。アストンマーティンのプチ・ル・マンにおけるクラス優勝も今回で3度目になります。2006年にはトーマス・エンゲ(チェコ)とダレン・ターナー(英国)が駆るV12搭載のDBR9でGT1クラス優勝、2021年にはThe Heart of Racing(THOR)のロマン・デ・アンジェリス(カナダ)、ロス・ガン(英国)、イアン・ジェームズ(英国)がGTDクラス優勝を果たしています。
今回のレースは、THORにとってはほろ苦い結果となりました。ドゥドゥ・バリチェロ(ブラジル)、トム・ギャンブル(英国)、ザック・ロビション(カナダ)の27号車Vantageがスタート前に電気系統の問題に見舞われGTDのタイトル争いから脱落する一方、なんとか復活してラップ数をこなしたことでバリチェロがドライバーズランキング3位を獲得しました。THORもチームランキングで3位に入り、アストンマーティンはGTDマニュファクチャラーズランキング準優勝でシーズンを終えました。THORがシーズンを通して高い競争力を発揮してきたことは、IMSAミシュラン・エンデュランス・カップ(IMEC)で3位に入ったことにも示されています。IMECはIMSAの長距離レースから構成され、各レースにおける特定地点でのポジションに基づいてポイントが与えられます。THORの首位との差はわずか2ポイントでした。アストンマーティンも、THOR、Car Blanche、Magnus Racingの3チームの活躍のおかげで、IMEC GTDマニュファクチャラーズランキング2位に入りました。
6月のワトキンス・グレン6時間レース以来の出場となったMagnus Racingは、GTDクラスにおいて好調にシーズンを終え、ジョン・ポッター(米国)とスペンサー・パンペリー(米国)、2度シリーズチャンピオンに輝いているマリオ・ファーンバッハー(ドイツ)のラインアップが、5位でフィニッシュしました。
この結果をもって、Vantageの輝かしい週末が終わりを迎えました。Vantageは、ウルトラ・ラグジュアリー・ハイパフォーマンス・ブランドであるアストンマーティンのロードカーVantageと同じメカニカル・アーキテクチャを採用し、アストンマーティンが誇る信頼性の高い接合アルミシャシーをベースに、圧倒的なパフォーマンスを発揮する4.0リッターV8ツインターボエンジンを搭載しています。Car Blancheの優勝の約24時間前には、アストンマーティン・レーシングのパートナーチームであるCircle H Racingも、サポートレースのIMSAミシュラン・パイロット・チャレンジ最終戦でマーティン・サルハニアン(アルメニア)とトーマス・メリル(米国)が初勝利を挙げました。
アストンマーティンの耐久モータースポーツ責任者アダム・カーターは次のように述べています。「Car Blancheは6月のワトキンス・グレンのデビュー戦で強烈な印象を残しましたが、今回の優勝は彼らが北米で最も重要なGTレースの舞台においてどれほど短期間で有力な存在となったかを改めて明確に示しています。また、GTレースのあらゆるレベルのチームに対し、Vantageが高い競争力を持ったパッケージとしていかに多様な能力を発揮できるかをも示しています。今週末のロード・アトランタでは、すべてのクラスにおいて終始高い競争力を発揮してきましたが、その成功の基にあるのはアストンマーティンがトップレベルで競うことのできるチームと築いてきた強固な関係です。それがあるから膨大なポテンシャルを引き出すことができるのです。デビュー戦で表彰台を獲得し、わずか6度目の出場で初優勝を挙げ、しかもそれをIMSAの中でも最大級のレースにおいて成し遂げたのは、並外れた功績です。2027年のGTD Proフルシーズン出場で達成できることを楽しみにしています。ここでTHORにもお祝いを述べなければなりません。彼らは今シーズンもIMSAで素晴らしい戦いぶりを見せ、アストンマーティンがGTDマニュファクチャラーズランキング準優勝でシーズンを終えることができた大きな理由でもあります」