産学官連携で鹿児島県大崎町にある築60年の空き家を資源循環のコミュニティ拠点として再生

~鹿児島県大崎町、大崎町SDGs推進協議会、鹿児島大学、LIXILの共同事業で「circular village house TSUDOI -UEMACHI-」が誕生~

鹿児島県大崎町(以下大崎町)、一般社団法人大崎町SDGs推進協議会(以下協議会)、国立大学法人鹿児島大学 大学院理工学研究科工学専攻建築学プログラム(以下鹿児島大学)、および株式会社LIXIL(以下LIXIL)は、空き家の「資源としての価値」を多角的に評価・再定義することを目指した『住宅改修における資源循環実証調査事業』において、築60年の実物件の改修をおこない、集会や住宅に使える地域のコミュニティ拠点「circular village house TSUDOI -UEMACHI-」として再生したことをお知らせします。


■協定の目的と内容
大崎町、協議会、鹿児島大学、LIXILが2024年6月25日に締結した『住宅改修における資源循環実証調査事業』では、空き家の実物件の改修を通じて、その”資源性”を不動産資源と資源貯蔵庫として評価し、資源循環の観点から空き家の価値を再定義することを目的とします。
2024年6月25日リリース:https://newsroom.lixil.com/ja/2024062501

■空き家改修工事概要
・空き家の解体
実証モデルの対象となった空き家は、かつて簡易郵便局として使用されていた築60年を超える木造住宅です。用途を終えてからは長年放置されており、調査時には床が落ち込むなど著しい老朽化が進んでいました。
そこで本プロジェクトでは、再利用可能な素材を最大限に活かし、現代の技術とアイデアで快適な住まいへと再生を図りました。改修にあたっては地域工務店の久徳建設により基礎と柱梁の構造体のみを残すスケルトン工事を採用。家財道具や残置物の徹底した分別・整理を実施しながら、大梁や丸太などの古材は新たな物件へ再利用できるよう丁寧に回収しました。また、状態の良好な窓や建具の一部は既存のまま再利用し、廃棄物排出を抑えた環境負荷低減型の改修を実現しています。
 
  
  

・ LIXILの断熱システムと開口部設計:
古い木造空き家の最大の弱点は、断熱性が低く冬寒く夏暑いこと、さらに耐震性が著しく低いことにあります。このTSUDOIでは、躯体の保存状態が悪く「さや堂※方式」による躯体強化および性能向上を図りました。既存の傷んだ軸組を丁寧に補修した上で、建物の外側をLIXILの高性能断熱パネル「スーパーウォール(SW)壁パネル」と「屋根パネルDRPⅢ」で包み込み、高い断熱性と気密性を確保しました。さらに、窓にはトリプルガラスと独自のフレーム構造により高い断熱性能と、採光性・眺望性を両立することができる高性能窓「TW」を採用しました。また、既存の窓を流用した洗面脱衣所には、内窓「インプラス」を設置することで断熱性能を確保し、古い建物の風合いを残しながらも、快適で健康的な室内温熱環境を両立させています。
※さや堂:建物を外側からもう一つの建物で覆って保護する「外殻」のような建築。文化財建築で用いられる手法の一つ。

  

・「みんなの土間コンクリート」:
玄関から南面に広がる土間には、一般的なセメントを使わず、製鉄所から排出される副産物である高炉スラグと地域の住民が使い終わった陶器ガラ、再資源化が困難だった廃プラスチックを原材料としたLIXILの「revia(レビア)」を骨材として活用したコンクリート(LIXIL特許出願中)を使用しました。施工もプロジェクトの関係者(大崎町、協議会、鹿児島大学の学生、LIXIL)と地域住民、総勢50名近くが参加するイベントとなりました。仕上げには、地元の子どもたちが持参したビー玉やシーグラス、貝殻を表面に埋め込み、温かみのある空間に仕上げています。
 
  
  


・廃材パッチワークとアップサイクル家具:
改修作業や大崎町内の他の解体現場から出た再利用できそうな古材を集め、パッチワークのように丁寧に組み合わせ、建物の外壁や内装の一部に使用しました。また、リビングのダイニングテーブルやキッチンカウンターにも、解体時に大切に保管した元の家の古材の梁を再加工したものや、大崎町内の小学校で使われなくなった古い椅子やタンスをアップサイクルした家具を使用しています。
 
  
  

・資源の循環利用を促進する建材・住宅設備の利用:
TSUDOIには、資源の循環利用を高めたLIXIL製品を積極的に採用しました。屋外アプローチや外構には、従来焼却・埋め立て処分されていた家庭用廃プラスチックと廃木材を融合させた
「revia」を使った建材を設置。窓のアルミ部分には、リサイクルアルミを約60%以上活用し、新地金のみで製造した場合と比べて、製造段階でのCO₂排出量を約50%削減した循環型低炭素アルミ「PremiAL(プレミアル)」が使用されています。さらに、洗面室の手洗いボウル(※プロトタイプ)の原材料の一部(質量比0.65%)に海洋プラスチックを活用しているほか、トイレには製造工程で発生する陶器片(シェルベン)を原料として再利用しています。本来は廃棄されていた資源を、高耐久で意匠性に優れた住宅設備・建材として蘇らせています。
 
  

・ スマートホーム(HEMS):
LIXILのスマートホームシステム「Life Assist 2」を導入し、施設運用中の室内温湿度および消費電力を計測します。これにより、環境改修がもたらす「快適性」と「省エネ性」における効果のエビデンスを定量的に実測します。
 
■「circular village house TSUDOI -UEMACHI-」への想い
1. 多様な人々や技術が「集う」交流拠点(TSUDOI)
産官学民の多様なパートナーによる知恵と技術を融合。かつての空き家を、地域住民・移住検討者など、自然と人が集う、新たなコミュニティが生まれる拠点へと刷新しました。
2. 歴史ある「上町」エリアの賑わい再創出(-UEMACHI-)
かつて門前町や商店街として栄えた上町地域の歴史的文脈に敬意を表し、再び地域の賑わいを取り戻す起点にしたいという決意を込めました。
3. 資源循環の継承(Circular)
協議会が手掛ける大崎町内のリサイクル体験型宿泊施設「GURURI」の理念を継承。資源が「ぐるり」と循環するまちの中で人々が「つどい」、持続可能なライフスタイルを発信するモデル拠点を目指します。
「GURURI」:https://hostelgururi.jp/

About LIXIL
LIXILは、世界中の誰もが願う豊かで快適な住まいを実現するために、日々の暮らしの課題を解決する先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています。ものづくりの伝統を礎に、INAX、GROHE、American Standard、TOSTEMをはじめとする数々の製品ブランドを通して、世界をリードする技術やイノベーションで、人びとのより良い暮らしに貢献しています。現在約53,000人の従業員を擁し、世界150カ国以上で事業を展開するLIXILは、生活者の視点に立った製品を提供することで、毎日世界で10億人以上の人びとの暮らしを支えています。
日本国内においては、「愛すべき日常を、つくろう。」をブランドスローガンとして掲げたLIXILをはじめとする、日本の住まいと暮らしに深く根差したブランドを幅広く展開しています。
株式会社LIXIL(証券コード: 5938)は、2026年3月期に1兆5,107億円の連結売上収益を計上しています。
LIXILグローバルサイト:https://www.lixil.com/jp/

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この企業の情報

組織名
株式会社LIXIL
ホームページ
https://www.lixil.com/jp/
代表者
瀬戸 欣哉
資本金
6,853,000 万円
上場
東証プライム
所在地
〒141-0033 東京都品川区西品川1-1-1大崎ガーデンタワー24階

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