世界初、液化水素の船陸間荷役を支える商用仕様6インチローディングアーム 川崎重工とTBGが共同開発を完了
~商用仕様へ進化した荷役設備で世界の液化水素サプライチェーン構築に貢献~
川崎重工業株式会社(東京都港区、代表取締役社長執行役員 橋本 康彦、以下、川崎重工)と、東京貿易ホールディングス株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 坪内秀介)のグループ会社であるTBグローバルテクノロジーズ株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 高橋政希、以下、TBG)は、船陸間の液化水素荷役を支える世界初の6インチ液化水素ローディングアーム(以下、本設備)の共同開発を完了しました。本設備は、2018年に初号機を開発し、2022年に液化水素荷役実証ターミナル「Hy touch神戸」において世界で初めて液化水素荷役を成功※1した「パイロット仕様」に対し、2023年8月から商用化を見据えた「商用仕様」としての設計開発、プロトタイプ機の製造・検査を進めてきたものです。2025年8月~2026年7月には、JAXA能代ロケット実験場で液化水素を用いた実液試験を実施し、液化水素荷役設備の商用化に必要な技術基盤の確認を経て、このたび開発が完了しました。
本設備は、液化水素ローディングアームの国際規格ISO24132に準拠して設計・試験を実施し、商用仕様としてISO認証を取得しています。
■商用仕様の主な特長
1)ローディングアーム:
- アーム構造を見直し、より大型の船舶にも対応できる長尺仕様を実現
- ジョイント部のシール構造を強化すると共に、新たにシールガスシステムを採用することで、設備の信頼性を向上
- シール性能を維持するためにジョイント内部を保圧するヘリウムガスの消費量を低減
- 緊急離脱時に発生する液化酸素を受けるドリップパンについて、駆動方式を油圧式から重力落下式に変更し、構造の簡素化を実現
- 緊急離脱装置のクランプ機構を簡素化することで、緊急離脱装置の信頼性および保守性を向上
- 継手方式を挿し込み不要のフランジ式に変更し、作業負荷の低減と操作性の向上を実現すると共に、軽量・コンパクト化を達成
- Class NKの技術認証に対応※2し、商用化に向けた実用性および適用性を強化
両社は今後も、今回開発した商用仕様の液化水素ローディングアームの国内外プロジェクトへの採用を目指し、技術開発と事業展開をさらに加速することで、液化水素の大規模海上輸送に不可欠な荷役設備の実用性を高め、世界的な液化水素サプライチェーンの構築を通じてカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
※1:世界初、褐炭から製造した水素を液化水素運搬船で海上輸送・荷役する実証試験の完遂式典を開催(2022年4月9日)
https://www.khi.co.jp/pressrelease/news_20220409_1.pdf
※2:液化水素用船陸間継手が日本海事協会(Class NK)の技術認証取得 ~液化水素の海上輸送の商用化へ大きく前進~(2025年12月1日)
https://www.khi.co.jp/pressrelease/news_251201-1.pdf
※3:NEDOグリーンイノベーション基金事業 大規模水素サプライチェーンの構築
https://green-innovation.nedo.go.jp/project/hydrogen-supply-chain/
以 上
