口内菌の6割が舌に!? “舌洗浄”で口内環境を整える

監修:片平歯科クリニック 院長 片平 治人先生

「ウーマンウェルネス研究会 supported by Kao」は、公式サイト『ウェルラボ』(http://www.well-lab.jp/)にて、新たなコンテンツを発表しています。以下にご紹介いたします。
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感染症への意識が急速に高まっているこの頃。みなさんは、「感染症と口内環境には密接な関係がある」ということをご存知でしたか? 口内環境を左右するお口の菌。口内菌の6割は舌に存在する人も! しかし舌のケアをしている人は、わずか2割しかいません。感染症対策として、これからどのように舌のケアを行っていけばいいのでしょうか? 予防歯科に力を入れている「片平歯科クリニック」院長の片平治人先生にお話を伺いました。


「舌のケア」をしている人はわずか2割

ウーマンウェルネス研究会では、首都圏在住の830人(20〜50代の男女)を対象に、新型コロナウイルス感染拡大以降の衛生習慣について調査を実施しました。その結果、積極的に行うようになった衛生習慣は、1位「マスクの着用(75.4%)」、2位「石鹸での手洗い(64.9%)」、3位「手指のアルコール消毒(56.3%)」であることが判明。その一方で、「歯磨き」「舌洗浄・舌みがき」を積極的にしている人は少ないということがわかりました(グラフ➀)。



とくに「舌」のケアについては、日常的に行っている人はわずか2割にとどまっています(グラフ➁)。この結果は、「感染症と口内環境の関係性」について理解している人が少ない(19%)ことに起因していると考えられます(グラフ➂)。






ウイルス感染症と口内環境との関係

インフルエンザウイルスなどのエンベロープウイルス感染は、ウイルス表面にある「スパイク」と呼ばれる糖タンパク突起凸と、身体の細胞表面に露出している受容体凹が、鍵と鍵穴が合うように結合して細胞内に侵入して起こります。通常、口内や気道の粘膜の受容体は糖タンパクで守られていて、ウイルスの侵入を抑制する働きがあります。しかし口内のケアが不十分な場合、おもに歯周病原因菌をはじめとする“口内の汚れ”に潜む菌が、タンパク質を分解する「プロテアーゼ」などの酵素を作り出し、粘膜を保護するタンパク質を破壊するため、ウイルスが感染しやすい状態になってしまいます
口内菌を除去する適切な口内ケアを行うことで、特定ウイルス性疾患(インフルエンザ)の発症率が減少したという研究結果*1があるように、口内菌を減らすことは感染症予防につながる可能性が考えられます。

*1 奥田克爾ほか、平成15年度厚生労働省老人保健健康増進等事業, 口腔ケアによる気道感染予防教室の実施方法と有効性の評価に関する研究業務報告書, 地域保健研究会, 東京(2004)


口内の菌は舌に6割も存在!

口内には600種類以上の菌が住みついているといわれています。個人差はありますが、口内の菌の6割が舌に存在する人もいます(グラフ➃)。
舌の表面は凹凸のある絨毛構造で、ほとんどの人は舌の上に「舌苔(ぜったい)」と呼ばれる白い苔のような菌のかたまりがついています。舌苔はバイオフィルムといわれる強固な膜のような状態で貼り付いており(参考写真➀)、通常の歯みがきやうがいだけでは落ちにくいため、「舌洗浄」などの舌ケアが必要です。
とくに、秋から冬の感染症が流行しやすい季節は、歯や歯茎だけでなく、「舌洗浄」などの舌のケアも取り入れたトータルクリーニングが望ましいでしょう。







マスク着用による唾液分泌量の減少も、舌苔が蓄積する原因に

日常的にマスクを着用することで、口呼吸になったり、会話が減って舌を動かす回数が減ったりしていることが、唾液分泌量に影響を及ぼしている可能性があります。
口内を清潔に保つ働きがある唾液の分泌量が減少すると、口内の菌が繁殖しやすくなり、舌苔が蓄積しやすい環境を招くことが考えられます。まずは鏡で自分の舌の状態をチェックしてみましょう。



*左の写真は舌苔がほとんどない状態で、右に進むにしたがって舌苔が厚く蓄積しています。
口内環境を良好に保つためにも、舌のケアを日常的に取り入れる必要があります。



「舌洗浄」などの舌ケアと唾液腺マッサージで口内環境の改善を

1.舌ケアを習慣に! 泡ハミガキを直のせする「舌洗浄」も効果的

●舌ケアのやり方
舌の菌のかたまり「舌苔」を歯ブラシでこすってしまうと、舌を傷つけてしまう恐れがあるので、舌専用のケア製品でお手入れしましょう。

[舌専用ブラシ、ガーゼ]
舌苔が厚く広範囲に蓄積している場合は、舌専用ブラシを使うか、指にガーゼを巻いてやさしく拭うなどの方法が効果的です。

[泡ハミガキ]
“泡を舌に直のせ”する泡タイプのハミガキも効果的です。舌に直接、きめ細かい泡状の「泡ハミガキ」をのせて、口全体にいきわたらせることで、舌の奥やほおの粘膜まで泡がいき届き、多くの菌を吸着させることで、舌が洗浄されやすくなります(データ➀)。

●舌ケアを行うタイミング
舌ケアを行う適切なタイミングは「朝の起床後」と、「夜の就寝前」の1日2回です。
就寝中は口呼吸などで唾液の分泌量が減少し、口内菌が最も増加しやすくなります(データ➁)。口内菌が増加しやすい“夜の就寝前”と、口内菌数が最も多い“朝の起床後”は、「舌ケア」のベストタイムです。いつもの歯みがきに加え、「舌ケア」という新習慣を取り入れましょう。







2.お口の強力サポーター“唾液”の分泌を促す3つのマッサージ

口内の健康を守るためにたくさんの働きをしている唾液の分泌量が減ると、口内環境が乱れやすくなります。
耳の下にある「耳下腺(じかせん)」、あごの内側にある「顎下腺(がっかせん)」、あごの下にある「舌下腺(ぜっかせん)」の3つの唾液腺をやさしくマッサージして、唾液の分泌を促しましょう。




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<意識調査概要>
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年7月14日〜7月20日
調査対象:首都圏の20歳〜59歳の男女830名
調査内容:衛生習慣に対する意識調査
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(監修)
片平歯科クリニック 院長
片平 治人(かたひら はると)先生

【経歴】
鶴見大学歯学部を卒業後、東京医科歯科大学歯学部付属病院での臨床研修を経て、1997年に片平歯科クリニックを開業。2003年に医療法人社団康治会設立、2017年昭和大学大学院医学研究科修了(博士(医学))。

【クリニックのコンセプト】
心身の健康の基本である「美しい口元」「美味しく噛む」「快適な睡眠」の実現に向けたトータルケアを目指し、日々の診療にあたっている。「生まれもったお口の機能の大切さ」を尊重し、歯科医師、歯科衛生士がチームを組んで、患者さん一人ひとりの口腔内環境とライフステージに応じた歯科治療および予防処置を提供している。


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●ウーマンウェルネス研究会supported by Kaoとは
『ウーマンウェルネス研究会supported by Kao』は、現代女性のライフステージごとに異なる様々な心身の不調を解消し、女性が健康で豊かな生活を送り充実した人生を実現することを願って、医師や専門家、企業が集い2014年9月1日に発足いたしました。女性のウェルネス実現のために、公式サイト「ウェルラボ」(http://www.well-lab.jp/)やイベントなどを通じて、女性が知っておきたい健康の基礎知識や不調への対応策など、心身の健康に役立つ情報を発信します。

●ウーマンウェルネス研究会の概要
・発足日:2014年9月1日
・医師・専門家:(50音順)(敬称略) 
 対馬 ルリ子 (産婦人科医、対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長)
 小島 美和子 (管理栄養士、有限会社クオリティライフサービス 代表取締役)
 川嶋 朗 (統合医療医、東京有明医療大学 保健医療学部鍼灸学科 教授)
 中村 格子 (整形外科医、スポーツドクター、医療法人社団BODHI理事長)
 福田 千晶 (産業医、内科医・リハビリ医、人間ドック専門医、健康科学アドバイザー)
 渡邉 賀子 (漢方専門医、麻布ミューズクリニック名誉院長)
・協賛: 花王株式会社、パナソニック株式会社  (あいうえお順)
・Webサイト: 『ウェルラボ』:http://www.well-lab.jp/ (2014年9月11日OPEN)
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<本件に関するお問い合わせ先>
ウーマンウェルネス研究会 事務局
TEL:03-4570-3167 FAX:03-4580-9128 Email:info@well-lab.jp

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組織名
ウーマンウェルネス研究会 supported by Kao
ホームページ
http://www.well-lab.jp/
代表者
対馬 ルリ子
上場
未上場
所在地
〒107-6033 東京都港区赤坂1-12-32
連絡先
03-4570-3167

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