SAS、新型コロナウイルス感染症による緊急事態をアナリティクスで支援

AIを活用し、ICUのベッドの需要予測や感染患者の合併症の発症を予測
イタリアの大学病院のパンデミック対応を長期的にサポート

アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、イタリアのバチカン・カトリック大学付属アゴスティーノ・ジェメッリ病院(Fondazione Policlinico Universitario Agostino Gemelli IRCCS、以下 ジェメッリ大学病院)が同社のソフトウェアソリューションを使用して、新型コロナウイルス感染拡大に伴う健康上の緊急事態への対策および対応を行っていることを発表しました。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)は、ローマにあるジェメッリ大学病院のようなトップレベルの病院にも大きな負荷を与えており、極めて短期間で適切な対応が迫られる事態に陥っています。

SASとの連携を通じて、一刻を争う中での医療リソースの調整が可能になり、データに基づいた意思決定を伝えることで新型コロナウイルスに感染した患者に対して最善の選択を適用することにより、大きな違いを生み出しています。

ジェメッリ大学病院の情報システム部門では、SASアナリティクスの能力を最大限に活用して、新型コロナウイルスに関わるさまざまな緊急業務部門からの情報提供要請にも対応することができました。救急・緊急部門では短期的な感染者数の予測を行おうとしており、入院患者やICUにおいては医療記録から収集した診断/治療情報の分析、管理部門では新型コロナウイルスに関わる症例報告および最適なリソースの配分コントロール、研究機関ではパンデミックへの長期的な対応を探るためのAIアルゴリズムを用いた計算分析ツールの用意といったものが求められています。

ジェメッリ大学病院の情報システム部門担当ディレクター、Paolo Sergi(パオロ セルジオ)氏は次のように述べています。「SASアナリティクスによって提供された新たなインサイトによって、ジェメリ大学総合病院では中長期的により優れたリソース管理計画を策定しようとしてきました。今後、私たちはジェメリ大学総合病院情報科学センターのプロジェクト『Generator』と協力して、この感染症への全般的な対応を改善していこうとしています。このプロジェクトでは感染患者の合併症発症の予測や入院期間の予測を行おうとしており、新たなインサイトを得ることで患者の回復までの経路を個別に提供することができます。新型コロナウイルス感染患者に関する重要な臨床データの多くは構造化されていないものの、SASソリューションの持つテキストマイニング技術を利用することで、情報を自動的に迅速に抽出することができます。」

このことは、ジェメッリ大学病院におけるビッグデータ担当の副サイエンティフィック・ディレクターであるVincenzo Valentini教授によって、さらに明確に指摘されています。臨床データや検査データの高度な管理と分析部門とを統合することで方向付けを行い、病状の進行についての仮説およびその検証を目的として新たなクラスターの予測要因の判断を行っています。これは臨床医、病理研究者、データサイエンティスト、専門コンサルタントの連携の成果であり、Generatorプロジェクトにおいては、パンデミックの危機による緊急事態に協調して対応してきたこうした人たちに、より充実した相互運用性という付加価値が提供されます。

急務となったのは、病院からのデータをリアルタイムでモニターすることでした。ジェメッリ大学病院のアナリティクスチームのリーダーであるAntonio Marchetti氏は次のように述べています。「新型コロナウイルス感染患者の入退院状況や病院内での移動をリアルタイムで監視できるモニタリング・システムが構築されました。このシステムではICUのベッドの稼働率についても監視するとともに、一定の基準に基づいて検査結果や死亡者数のデータをグループ分けして、その傾向を可視化しています。双方向型のこうしたダッシュボードを用いることで、リソースやスタッフの配置についてより効率的な計画を立てることが可能になります。

SASイタリアのマネージングディレクター、Mirella Ceruttiは次のように述べています。「当社はジェメッリ大学病院とともにこの事態に立ち向かっていることを誇りに思います。専門的なソリューションにSASの持つ経験や分析能力を合わせて、新型コロナウイルス感染症関連の対応に関わるあらゆる部門をサポートしています。SASにはあらゆる業界で新型コロナウイルス感染症への対応に迫られるあらゆる施設や企業をサポートする用意があり、データや予測を活用してこの特定の瞬間や回復に向けた活動を支援して行きます。」

SASでは専用の新型コロナウイルス感染症対策リソースハブを設けており、ここでは新型コロナウイルス関連の情報のほか、無料の分析モデル、新型コロナウイルスの感染状況をモニターする公開ダッシュボード、SAS Viyaで構築されたデータ探索環境、無料トレーニングなど、さまざまな資料にアクセスできるようになっています。

*2020年4月24日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。
https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2020/april/policlinico-gemelli-ai-analytics-covid19.html
本原稿はSAS本社プレスリリースの原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なソフトウェアとサービスを通じて、世界中の顧客に対し、データをインテリジェンスに変換するためのパワーとインスピレーションを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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