タレス、Microsoftと連携するエンタープライズ向けパスワードレス認証の提供を開始

• Fast IDentity Online(FIDO)2.0に準拠したパスワードレス認証により、Azure ADに接続する様々なアプリケーションサービスへのサインインを実現
• 既存インフラの再構築や切り替えを不要とするPKI・FIDO統合の単一トークンを提供


パリ・ラデファンス(2020年2月19日)---デジタルセキュリティの世界的リーダー企業であるタレスは本日、同社初となるFast IDentity Online 2.0FIDO2)およびMicrosoft Azure Active Directory Azure AD)で実証された認証デバイスを発表しました。本ソリューションは、クラウドアプリケーションやネットワークドメイン、Azure ADに接続される全てのアプリケーションおよびサービスへのパスワードレス認証を可能にするものです。Azure ADとの統合により、アクセス管理と認証のための統合型ソリューションを提供することで、ハイブリッド環境全体におよぶセキュアなアクセス認証方法を適用可能になり、クラウドへの安全な移行を実現させます。

FIDOアライアンスは、2013年に発足したオープンな業界団体として、世界規模で拡大するパスワード認証への過剰な依存を抑制すると共に、新たな認証基準の開発を目指しています。パスワードレス認証は、パスワードを使用することなく本人確認を行い、安全性や利便性を向上させます。ユーザーのログインプロセスを簡素化するだけでなく、テキストベースのパスワードが抱える脆弱性を回避するという大きな利点ももたらすことから、新たな認証方法として注目を集めています。その他にも、フリクションの軽減や各種アプリのセキュリティの向上、古くなったパスワードの撤廃といった利点もあります。

タレスのアクセス管理ソリューション担当バイスプレジデントであるFrancois Lasnierフランソワ・ラズニア)は、「Windows 10やAzure ADの普及に伴い、企業で実現可能なパスワードレス認証方法として、FIDOの認知が飛躍的に高まっています。しかし、パスワードレス認証を実現させるために、多くの企業が従来のオンプレミスアプリ向けPKIや他の認証テクノロジーに対して、大幅な投資をしているという現状があります。今回のMicrosoftとの提携により、FIDOベースのパスワードレス認証を初めとして、幅広いアクセス管理ソリューションを提供し、クラウドサービスへのセキュアで速やかなアクセスを実現させます」と述べています。

インフラの入れ替えを必要としないソリューション
タレスの新たなソリューションを導入することによって、セキュリティへの見識が高い顧客企業は、FIDOとPKIの双方に対応したデバイスを実装し、最高レベルの高度なセキュリティの担保が可能になります。現在、WindowsへのログオンやリモートアクセスにPKIスマートカードを使用している企業は、タレスのPKI・FIDO統合型セキュリティキーを採用することで、以下含むエンタープライズでの利活用に対応します。
  • FIDOを利用した統合型バッジソリューション
    アクセスバッジを使用する企業は、FIDO2を利用することで、物理アクセスとロジカルアクセスの両方に対応した統合型バッジソリューションを実現
  • あらゆる環境でのトークン対応
    非接触型通信により、モバイルデバイスのあらゆるオペレーティングシステムへの適用が可能になり、認証を強化
本ソリューションの最大の利点は、すでにPKIやワンタイムパスワード(OTP)ベースの認証トークンを使用している企業であっても、既存インフラを入れ替えることなく、認証方法を拡張できることにあります。PKI認証に依存している組織では、PKIとFIDOの統合スマートカードを使った単一の認証デバイスによって、旧来のアプリケーション、ネットワークドメイン、クラウドサービスへのセキュアなアクセスが実現するため、クラウド移行やデジタルトランスフォーメーションへの取り組みを促進が可能になります。

Microsoft CorporationMicrosoft ID部門プログラム管理担当パートナーディレクターであるSue Bohn(スー・ボーン)氏は、「パスワードだけでは効果的なセキュリティメカニズムを実現することはできません。私たちは顧客に安全で使いやすい認証オプションを提供する必要性に直面していました。パスワードレス認証は、正にそれを実現するものであり、タレスのような企業が自社ソリューションにMicrosoft Azure Active Directory、Microsoft Account(Outlook、Hotmail)、Windows 10を統合させたことは、パスワードレス化の協力に推進をしてくれるため、大変嬉しく思います」と述べています。
タレスは、2020年2月24日から28日まで米国で開催されたRSAカンファレスで、FIDOセキュリティキーを使ったAzure ADリソースへのアクセスおよびSafeNet Trusted Accessを使ったFIDOトークン管理を紹介しました。


タレスについて
タレス(Euronext Paris: HO)は、より良い未来を実現するソリューションを提供するテクノロジーのグローバルリーダーです。航空、宇宙、陸上交通、デジタルアイデンティティおよびセキュリティ、防衛の分野で製品・サービスを提供しています。68 カ国に 8 万人の従業員を擁するタレスの2018 年度売上高は、190 億ユーロを記録しています。
タレスは、コネクティビティ、ビックデータ、人工知能、サイバーセキュリティといったデジタルイノベーションに特に注力し研究をすることで、企業や政府などあらゆる組織の意思決定を支援しています。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を有していません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
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