半数以上の組織が、「アナリティクスはイノベーション体質の強化に貢献している」と回答 (SAS最新調査より)

72%がアナリティクスのメリットを認識している一方で、戦略の伝達に利用している組織は39%に留まる

アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)が、アナリティクス担当リーダーを対象にした調査によると、72%の組織が「アナリティクスは貴重な洞察の生成に役立つ」と考えており、60%が「組織のアナリティクス・リソースはイノベーション体質の強化に貢献している」と回答しています。

その一方で、「アナリティクスは、ビジネス戦略の中核である」という回答は39%に、「戦術的プロジェクトのみで利用されている」という回答は35%に留まっています。65%の組織はそれを定量測定できおり、利用価値を認識しているにもかかわらず、企業や組織はアナリティクスへの投資から最大限の価値を引き出していないことが判明しました。

しかしながら、企業や組織は今、アナリティクスに基づく洞察の迅速化を優先課題として追求しており、そのことは企業が人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)のような最新テクノロジーを追求している動向からも見て取れます。

今回の調査 「Here and Now: The need for an analytics platform (現状分析:アナリティクス・プラットフォームの必要性、英語サイト)」は、世界中の幅広い業種の組織に所属するアナリティクス・エキスパート、IT部門およびビジネス部門の担当者を対象に実施されました。調査では、アナリティクスが企業や組織におけるビジネスや業務の遂行方法を変容させつつあることが明らかになりました。この傾向は日常業務だけでなく、イノベーションの推進に関しても同様で、回答者の27%が「アナリティクスは、新しいビジネスモデルの立ち上げに役立った」と回答しています。アナリティクス・プラットフォームの導入効果は数多く特定されおり、回答数の多い順に「データ準備時間の短縮」(46%)、「よりスマートで、より確信に満ちた意思決定」(42%)、「より迅速な洞察」(41%) となっています。

SAS Global Technology Practice部門担当ディレクター、エイドリアン・ジョーンズ (Adrian Jones)は、次のように述べています。
「調査結果は、ビジネス・コミュニティの間に、アナリティクスを活用して競争優位をもたらす洞察や効率化を図りたい、という強い願望が存在することを示しています。大多数の組織は、効果的なアナリティクスが組織にメリットをもたらしうることを認識しています。特に顕著なのは、最先端のAIを導入するために自らの能力を向上させる場合です。しかし、アナリティクスを組織全体で戦略的かつ効果的に活用している企業や組織の割合は、もっと高くてもよいはずです。」

今回の調査では、アナリティクスのポテンシャルを最大限に引き出すために必要なスキルおよびリーダシップにおける連携性の欠如が目立つ結果となりました。多くの組織は、複数のアナリティクス・ツールやデータ・マネジメント・プロセスを管理することに苦戦しています。

「成功の達成を目指すのであれば、組織はアナリティクスを戦略計画の中核に据えた上で、統合型のアナリティクス・プラットフォームを用いてアナリティクス・リソースのイノベーション推進力を高めなければなりません」と、ジョーンズは指摘します。

調査結果では、アナリティクス・プラットフォームの役割に関する見解の相違が見られました。回答者61%は、「データから洞察と価値を引き出すこと」だと考えていますが、それ以外の「データガバナンスの強化」、「予測モデル」、「オープンソース・テクノロジー」といった目的や利点に関しては見方が割れています。回答者の59%がアナリティクス・プラットフォームの役割の1つとして「データ・フレームワークの統合または一元化」を挙げている一方で、43%は「AIや機械学習のためのモデリングやアルゴリズムを提供すること」を挙げています。

これらの回答は、「企業や組織はアナリティクスが役立つことを知っているものの、組織全体およびアナリティクス・ライフサイクル全体にわたってプラットフォーム・アプローチを活用することの利点については明確な共通理解に欠けている」ということを示唆します。この結果は、昨年の「Analytics Experience Amsterdam」で公表されたSASの調査「Enterprise AI Promise Study (AIが企業にもたらす可能性、英語サイト)」 において、適切なプラットフォームを配備済みの組織がごく少数に留まっていた理由の説明となるでしょう。同調査では、AI活用のために適切なインフラを配備済みと感じている組織は24%にすぎない一方で、53%の組織は、今利用中のプラットフォームをアップデートまたは適合化する必要性を感じているか、または、AI対応に特化したプラットフォームを何ら配備していない、ということが判明しました。

アナリティクスの用途は多岐にわたっているものの、最終結果に対する確信は高いレベルにあります。回答者を平均すると、アナリティクスを通じてデータからビジネス価値を導出できているかどうかに関する確信度は70%です。データサイエンスの人材に投資している組織は優れたROI (費用対効果) を実現している可能性が高く、アナリティクスの役割に関する確信度は72%に上がりますが、標準的なITチームの場合は65%に下がります。

将来の展望に関しても同じ傾向が見られます。アナリティクス・チームは、将来のアナリティクス・ワークロードに応じた規模拡張能力に関する確信度が高めで66%ですが、ITチームの場合は低めで59%です。

SASエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼CMO(最高マーケティング責任者)ランディ・ガード (Randy Guard)は、次のように述べています。
「アナリティクスとAIを戦略的に活用するために規模拡張を進めているビジネスリーダーの方々からお話を伺う中で、皆さま共通して特定されている課題は、全社規模のアナリティクス・プラットフォームと、データサイエンスおよびアナリティクスのスキルを備えた人材を確保する必要性です。」

ガードは次のように続けます。「多くの組織でAIが最優先の検討課題となっている今、パワフルで効率化されたアナリティクス機能を整備することの重要性が、かつてないほど高まっています。AIの実効性は、その背後にあるアナリティクスのそれを上回ることはありません。したがって、アナリティクスのワークロードが増大するにつれ、包括的なプラットフォーム戦略こそが、大規模な成功を確実に担保するための最良の道となるのです。」

調査レポート「Here and Now: The need for an analytics platform」では、二部構成の調査プロセスの結果をまとめています。第一段階を構成するのは、EMEAの企業および行政機関に所属する132名の担当者を対象とした、詳細なインタビュー方式の調査です。インタビューでの議論は共通の15項目の質問項目に基づいて行われ、対象者の職務役割はビジネス部門のアナリティクス・スポンサー、IT部門の意思決定者、アナリティクスの責任者、およびデータ・サイエンティストです。この段階から得られた知見を踏まえて調査の第二段階が準備され、要件を満たした477名の参加者を対象としてオンライン・グローバル調査が実施されました。

SAS Institute Inc.について
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なアナリティクス、ビジネス・インテリジェンス、ならびにデータ・マネジメントに関するソフトウェアとサービスを通じて、83,000以上の顧客サイトに、より正確で迅速な意思決定を行う支援をしています。1976年の設立以来、「The Power to Know®(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。
*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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